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旧ロシア領事館


 旧ロシア領事館(旧函館市立道南青年の家)の建物は、函館どつくのクレーンがよく見える、急な幸坂を上りつめた高台に位置しています。1855年(安政元年)12月に結ばれた日露和親条約に基づき、1860年(安政5年)9月初代領事ゴシケーヴィチが着任し、実行寺で領事事務を開始しました。1860年(万延元年)に元町の現ハリストス正教会地内に領事館を建てましたが火災で消失しています。1903年(明治36年)、現在地で領事館の建設が始められましたが、翌年に始まった日露戦争で中断し、完成は1906年(明治39年)にずれ込みました。しかしこの建物も1907年(明治40年)に発生した函館大火で焼失し、その後再建が図られ、1908年(明治41年)暮れに完成したのが現在の建物(れんが造2階建 )です。赤れんがの外壁と白漆喰による2階の縦横縁取りや玄関の隅石風デザインとのコントラストが印象的な建物です。幸坂に面した正面の玄関部1階は、寺院風の唐破風や組物を見せる柱頭など、この手の建物としては異色な和風意匠との組み合わせになっています。屋根は当初、瓦葺きでした。正面の無骨ともいえる外観に対して、反対の港側北面にある談話室の木造サッシは、庭の緑とマッチして繊細で優しい雰囲気があります。
 
旧ロシア領事館の写真
旧ロシア領事館
 
旧ロシア領事館 地図(中央のポインターの場所が旧ロシア領事館です)
 
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住所:北海道函館市船見町17-3
 
文化財指定:なし
構造:れんが造2階建
建築年:1908年(明治41年)
 

 
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