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前田育徳会


 前田育徳会の事務棟(図書閲覧所、国登録有形文化財:第13-0064号)は、旧加賀藩主前田家伝来の典籍・文書を保管する尊経閣文庫の本館です。鉄筋コンクリート造二階建、スクラッチタイル貼りとなっています。部位毎に形を変える窓や壁面を横断するバンドコース、隅に張り出したバーチザンなどを巧みに配しています。二階西部は昭和8年の増設です。設計は高橋貞太郎が行いました。
 
前田育徳会の書庫(国登録有形文化財:第13-0065号)は、鉄筋コンクリート造、三階建で、事務棟の南に建つ書庫です。外壁は、一階腰回りを石張とし、各階の胴蛇腹・窓台間及び軒廻りのスクラッチタイル張と白壁部分とが交互に帯状をなす外観に特色があります。軒廻りと玄関庇部分には装飾的な細工を施した石材で装飾されています。
 
前田育徳会の什器庫(貴重庫、国登録有形文化財:第13-0066号)は、事務棟、書庫と同時に建設された一連の建物であり、書庫の東に棟を並べて建っています。鉄筋コンクリート造、三階建で、白壁とスクラッチタイル張の部分が交互に帯状をなすなど、書庫と同一のデザインになっています。壁面が多く単調となりがちな倉庫の外観に意を凝らしています。
 
前田育徳会の塀(国登録有形文化財:第13-0067号)は、尊経閣文庫の北面及び西面を画す塀で、北面東端部に正門を開いています。塀は、大谷石切石積で高さ約2メートル、総延長約140メートルです。正門は大谷石の門柱に鉄扉を設けています。事務棟、書庫、什器庫と同時に建設された一連の施設であり一体の価値を持っています。
 
前田育徳会 地図(中央のポインターの場所が前田育徳会です)
 
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住所:東京都目黒区駒場4丁目3番55号
 
文化財指定:国登録有形文化財(第13-0064号から67号)
構造:事務棟:鉄筋コンクリート造2階建、建築面積186m2、書庫:鉄筋コンクリート造3階建、建築面積143m2、什器庫:鉄筋コンクリート造3階建、建築面積102m2、塀:石造一部コンクリート造、延長140m
建築年:1928年(昭和3年)
 

 
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