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大橋茶寮
大橋茶寮にある茶室桂(国登録有形文化財:第13-0200号)は、敷地南西隅に位置し、床構えなど桂離宮の意匠を模倣して建築されました。桁行4間、梁間3間半の規模で、木造平屋建、切妻造、桟瓦葺としています。12畳間の座敷を設け、北側と東側を入側としています。東面北端に庭への階段を設け、庭と一体となった空間構成としています。
大橋茶寮にある茶室葵(国登録有形文化財:第13-0201号)は、敷地北西の隅に建ち、敷地中央の庭を座敷から望む配置としています。建物は、木造平屋建、切妻造、桟瓦葺です。座敷を8畳間と6畳間の続き間とし、座敷西側に水屋を設け、その周りに廊下を廻し、北側を調理場としています。床構え等、京都裏千家の茶室咄々斎を模倣した造りです。
大橋茶寮にある茶室山吹(国登録有形文化財:第13-0202号)は、敷地東辺の中央に位置し、木造平屋建、切妻造、桟瓦葺で、外壁を土壁としています。8畳間の座敷を庭に面し、その東側を水屋としています。座敷の北側に茶寮の玄関を設けています。玄関の北側に控室等を設け敷地北東隅を構成しています。高度な数寄屋の技術を用いた茶室を構成しています。
大橋茶寮にある茶室如庵写(国登録有形文化財:第13-0203号)は、敷地東辺のやや南側に位置し、木造平屋建、切妻造、桟瓦葺とし、柱に丸太材を使い、外壁を土壁としています。西側にこけら葺の庇を架けています。北側に水屋を設け、その北側を茶室山吹と接続されています。3畳半敷きの小規模な建物で、国宝の如庵を模倣して造られた建物です。
大橋茶寮にある茶室守貧庵(国登録有形文化財:第13-0204号)は、敷地南辺に接し、中央やや東側に建っています。木造平屋建、入母屋造、桟瓦葺とし、外壁を土壁として腰を杉皮張としています。6畳の座敷に床及び隠し仏壇を付属しています。南側に廊下を設け、その東端を雪隠とし、さらに東側に腰掛待合を突出させ、質の高い茶室を構成しています。
大橋茶寮の表門(国登録有形文化財:第13-0205号)は、敷地東辺の中央やや北寄りに位置し、幅2.7メートルの棟門形式で、木造、切妻造、桟瓦葺としています。扉は両開きの板戸で、壁面を土壁とし、下部を横板張としています。桁や垂木などに丸太材を用い、数寄屋風としています。茶寮の質素で落ち着きのある景観を形成しています。
大橋茶寮の不老門(国登録有形文化財:第13-0206号)は、敷地南辺の中央やや西寄りに位置し、敷地境より少し奥まって建っています。間口1.5メートルの木造の棟門の形式で、切妻造、銅板葺の屋根を載せています。板戸2枚を内開きとし、正面に菱目に組んだ桟を付け、意匠としています。柱や桁に丸太材を用い、数寄屋風の落ち着いた意匠としています。
大橋茶寮の中門(国登録有形文化財:第13-0207号)は、敷地中央の庭に設けられた、間口1メートルの棟門形式の門です。屋根は切妻造、杉皮葺とし、竹を屋根葺材の押さえに使っています。柱や桁に細い丸太を使い、柱は添え木をして立てられています。各茶室を行き来する門として、数寄屋風の落ち着いた意匠を見せ、各茶室を結びつけています。
大橋茶寮の塀(国登録有形文化財:第13-0208号)は、敷地南辺、東辺、北辺の東半を囲う塀で、木造、モルタル塗としています。建物が接する部分では建物外壁を兼ねています。大谷石の基礎の上に丸太柱を立て、正面東辺は柱を見せ、下部を横板張とし、南端間に潜戸を設けています。南面、北面は柱を塗り込め、上部に笠木を置いています。
大橋茶寮 地図(中央のポインターの場所が大橋茶寮です)
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住所:東京都港区虎ノ門5丁目6番6号
文化財指定:国登録有形文化財(第13-0200号から208号)
構造:茶室桂:木造平屋建、瓦葺一部銅板葺、建築面積49m2、茶室葵:木造平屋建、瓦葺、建築面積101m2、山吹:木造平屋建、瓦葺一部銅板葺、建築面積96m2、如庵写:木造平屋建、瓦葺、建築面積14m2、守貧庵:木造平屋建、瓦葺、建築面積19m2、表門:木造、瓦葺、間口2.7m、不老門:木造、銅板葺、間口1.5m、中門:木造、杉皮葺、間口1.0m、塀:木造、延長53m
建築年:1949年(昭和24年)頃
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