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市田家住宅


 市田家住宅の主屋(国登録有形文化財:第13-0191号)は、日本橋布問屋の隠宅として1907年(明治40年)に建築されました。寄棟造、桟瓦葺、外壁押縁下見板張の木造2階建で、6畳と8畳座敷を東西に並べて西と南面に縁を廻し、東側南北に玄関・茶の間・台所を配し、座敷上部に2階を増築しています。当時の住宅間取実例図集に掲載された和風住宅の一事例です。清水組の施工と伝えています。
 
市田家住宅の蔵(国登録有形文化財:第13-0192号)は、主屋8畳座敷の北側を蔵前とし、南北棟で建っています。桁行2間半、梁間2間、寄棟造、桟瓦葺、妻入、2階建で、1階を仏間としています。木造軸部の外側に煉瓦を厚1枚半に積み、外部を人造石仕上げとし、石目地を切るのが特徴です。主屋と同じ清水組の施工と伝えています。
 
市田家住宅の表門(国登録有形文化財:第13-0193号)は、主屋玄関の南に東西棟で建っています。間口1間、切妻造、桟瓦葺の腕木門で、上部の小壁に横長の連子窓を嵌め込み、柱・腕木・垂木等に面を取るなど丁寧なつくりです。南面道路からやや後退して建ち、上部黒漆喰塗、腰縦板張、板葺の袖塀を従えて瀟洒な表構えを見せています。
 
市田家住宅の裏門(国登録有形文化財:第13-0194号)は、主屋東北方の台所勝手口に対応した門で、屋敷地北辺の東寄りに位置しています。間口1.5メートル規模、切妻造、鉄板葺の腕木門で、引き違いの板戸を建て込み、鴨居棟木間中央に照明器具が吊られています。腕木に刳形を付けるなど気を遣ったつくりで、屋敷背面の景観を整えています。
 
市田家住宅 地図(中央のポインターの場所が市田家住宅です)
 
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住所:東京都台東区上野桜木1丁目6番2号
 
文化財指定:国登録有形文化財(第13-0191号から194号)
構造:主屋:木造2階建、瓦葺、建築面積111m2、蔵:木骨煉瓦造2階建、瓦葺、建築面積25m2、表門:木造、瓦葺、間口2.0m、袖塀付、裏門:木造、鉄板葺、間口1.5m
建築年:主屋:1907年(明治40年)、大正初期増築、蔵・表門・裏門:1907年(明治40年)頃
 

 
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