いこまいけ高岡 / 京都編
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舎利殿 涅槃図


 この涅槃図(ねはんず)は、江戸時代前期の13世松嶺和尚が堺から求めたものです。製作年や製作者は不明です。
 釈迦は、ヒマラヤ山麓のカピカ国の王子として生まれ、29歳で出家し、6年後にブッダガヤの菩提樹の下で悟りを開きました。サルナート(鹿野苑)で最初の説法(初転法輪)を行い、以後45年間の布教を経て、クシナガールに至りました。80歳を超えて死期を察知した釈迦は「自灯明・法灯明」の教えで知られる最後の説法を終え沙羅双樹の根元で北を枕に身を横たえました。釈迦の臨終が近いことを知った母・摩耶は天界より薬を持って駆けつけ雲中から薬を投げましたが木の枝に架かり届かず釈迦は入滅しました。この時に沙羅双樹の一斉に白い花を咲かせたと伝えられています。涅槃図は、釈迦の入滅の様子を描いたもので、釈迦の周囲には弟子だけでなく王侯貴族から庶民や邪鬼に至るあらゆる階層の人々とヘビまでも含めたあらゆる動物が描かれています。これは、釈迦の教えである平等観を表わしたもので、生きとし生けるものは全てかけがえのない存在でありその尊さに軽重の差は存在しないことを意味しています。
 
舎利殿 涅槃図(写真:2011年11月9日撮影)
舎利殿 涅槃図
 

 
鹿王院 舎利殿
大厨子四天王像天蓋涅槃図
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