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大転石
西大森の大転石
西大森の大転石(西大森の大石、にしおおもり の だいてんせき)は、富山県東部を流れる常願寺川流域に約 40個あるとされる大転石の一つです。直径 7.2メートル、周囲 32.4メートルといわれる大きな転石です。常願寺川河口より 14キロメートル上流にあります。上部に水神が祀られています。大洪水の時この大岩によって濁流の向きが変わり、堤防の決壊を免れたことを住民が感謝して水神を祀ったと伝えられています。立山町指定 天然記念物となっています。
所在地:〒930-0267 富山県中新川郡立山町西大森、36°38'20.0"N 137°17'22.2"E(36.63888271546292, 137.2895110558014)
堤防の土手に埋まった形で西大森の大転石の本体があり、本体の上にある白っぽい大岩は他所から運んで置いた大転石、その白っぽい大岩の上にはしめ縄を巻いた「水神碑」が置かれています。
西大森の大転石(写真:2024年6月8日 8時29分撮影)
他所から運んだ大転石と水神碑(写真:2024年6月8日 8時26分撮影)、堤防道路から見るとこの岩しか見えないので、これを「西大森の大転石」と思いがちですが、ほんとの「西大森の大転石」はこの左下の土手に埋まっている大きな岩です。車を降りて、土手下へ行かなければ見られません。
西大森 大石の状況 説明図(写真:2024年6月8日 8時25分撮影)
西大森の大石 説明板(写真:2024年6月8日 8時29分撮影)
説明板の内容
立山町指定 天然記念物
西大森の大石
平成19年4月24日指定
安政5年(1858年)2月26日(新暦4月9日)の未明、跡津・有峰活断層を震源とする推定 M6.8 の大地震が発生した。このため立山カルデラの壁面が、大鳶・小鳶をはじめ各地で大崩壊し、真川・湯川をせき止めた。雪解けが始まった常願寺川の源流部には一時的に大きな湖水ができた。
その後、3月10日(新暦4月23日)と4月26日(新暦6月7日)の2回にわたって、せき止められていた水が鉄砲水となって流れ出した。泥や岩石に巨石も含んだ大量の激流が、流域にあふれ出し、かつて無い大きな被害をもたらした。
西大森の大石は、当時の洪水のすさまじさを物語るもののひとつである。高さ 4間(約7.2メートル)、周り 18間(約32.4メートル)あるといわれるこの大石は、かつては真川・湯川の合流点にあった。それが1回目の洪水で横江地先まで転がり下り、さらに2回目の洪水で現在地まで移動した。
この石によって水勢は変わって西に走り、西大森より下流右岸の被害を少なくしたといわれる。村民は、この石の恵みに感謝し、碑を建て、護岸の神として祭るようになった。
水神碑の背面には、次の文が刻まれている。
此石昔時在常願寺川之上流真湯二川合流之処安政五年三月十日河川漲溢到立山村横江同年四月二十六日雨遭洪水之氾濫又流着干大森村西大森河岸其状宛・・・
大正4年4月
平成8年7月23日 立山町 立山町教育委員会
水神様の台石 説明板(写真:2024年6月8日 8時27分撮影)
水神様の大石は上滝水路橋より南 1200メートル地点より運搬。重量 25トン。西大森区長 森本隆彦、施工 安川造園土木 安川信一、発注 立山町 平成8年6月8日
西大森の大転石 地図(Google Map)
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