いこまいけ高岡 >
富山市 観光案内 /
富山の曳山祭り >
高砂山願念坊祭
曳山
高砂山願念坊祭の曳山は、八尾曳山祭りの今町が二代目曳山を造った時に初代の曳山を譲り受けたものです。その曳山(今町の初代曳山)は、江戸時代中期の安永年間(1772年から1780年)に創建されたと伝えられ、江戸時代末期の1862年(文久2年)に下大久保の八幡宮氏子が古物商を介して譲り受け(つまり購入)ました。以後、高砂山願念坊祭に曳山が巡行するようになり、1876年(明治9年)から1887年(明治20年)にかけて随時曳山の修理が行われました。第2次世界大戦の混乱により、昭和10年代に祭りが中断し、戦後も30年ほど祭りが行われませんでしたが、1976年(昭和51年)の祭りの復興に合わせて曳山が修理されています。
この曳山は、江戸時代当時の八尾曳山の姿を良く残しており、貴重な存在とされています。曳山の寸法は、高さ 6.1メートル、長さ 4.6メートル、屋根幅 3メートル、下段幅 1.9メートルです。全体の形状は、二層構造屋台形式の彫刻山です。屋根は、入母屋造りの前後唐破風となっており、屋根の四隅には瓔珞(ようらく)が吊り下げられています。上段は、朱塗りの高欄で四辺を囲み、屋根を支える4本の角柱が立っています。柱には紫地に白抜きで紋(梅鉢紋)が入った天幕が張られています。そして、上段中央には「高砂山」という名前に由来である「尉(じょう)と姥(うば)」の御神体(人形)が飾られています。高欄後部には見越(けんけし)があり、「竹に虎(獅子?)」の意匠となっています。天井は、金塗りの平天井に黒漆の格子が嵌められた格天井になっています。下段は、3面(左右と前方)に御簾(みす)が掛けられています。御簾の上には八枚彫(はちまいぼり)と蟇股彫(かえるまたぼり)の彫刻が飾られています。下段後方は「仙人?と唐子」の大彫(おおぼり)となっています。下段四面の両端には小脇彫(こわきぼり)と呼ばれる彫刻が8枚あります。下段内部は、「楽人」と呼ばれる囃し方が入る場所(現在は花山車と呼ばれる車があり、そこで楽人が演奏もしくはスピーカー)です。車輪のある台輪は、前方と後方の両方に梶棒(長柄)があり、車輪は地車(内車)、車輪の直径 60センチメートル、幅 15センチメートルの四輪です。現在の八尾曳山は全ての曳山が外車となっているので、外見上は車輪部分が最も異なっています。夜になると曳山上部に提灯が飾り付けられ、提灯山となり地区内を巡行します。
高砂山願念坊祭 曳山(写真:2017年4月08日8時23分撮影)、高砂山願念坊祭で桜を背に下大久保八幡宮を出発する曳山
高砂山願念坊祭 曳山の詳細写真
ページ先頭(高砂山願念坊祭:曳山)へもどる。
Copyright © 2006-2021 Ikomaike TAKAOKA. All Rights Reserved.