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2016年7月11日~12日 剱岳登山(早月尾根)


 今回で4回目の剱岳登山です。前回までの3度の剱岳は全て別山尾根ルートからの登山で、流石に飽きてきたので、出来心で早月尾根から剱岳を目指して見ました。2014年に馬場島からクズバ山へ登ったときの帰りに早月尾根登山口へ寄って、数々の石碑を見て、特に「試練と憧れ」と記されたあの有名な石碑を見てしまい、「早月尾根ってドンナン?」とずっと気になっていました。
 2016年は雪融けが早かったので、7月になると行きたくてウズウズ、でも梅雨の真っ最中です。天気予報を睨みながら、梅雨の中休みを待ちました。そうして、7月11日から12日が「曇り時々雨」との予報で、多少の雨を覚悟して、7月11日から13日の2泊3日の予定で早月尾根から剱岳を目指すことにしました。基本的に1泊2日で行けるはずですが、ワシはユックリ登山なので1日多めに予定を組みました。ルート上には「早月小屋」があるのですが、今回はテントを担いで行くことにしました(これは失敗でした・・・)。
 
剱岳と早月小屋(写真:2016年7月11日18時22分撮影)、早月尾根って結構な標高にならないと剱岳を眺められません。標高2200mの早月小屋まで来ても、尾根の向こうにチョコンと剱岳の岩肌が見える程度です。
剱岳と早月小屋
 
でわ、ここから登山記録の始まり。
 
 一日目は、馬場島から早月小屋まで標準タイムで約5時間10分らしいです。今回は、テントと2泊分の食料を背負っているので、ザックが15kgとなっており、非力なワシは難渋しそうです。朝は比較的ユックリ自宅をでて、馬場島荘までの駐車場には7時20分頃に到着、平日ながら駐車場には10台以上の車で、夏山シーズンだね~。着替えて、エッコラショとザックを背負って、7時40分に出発、途中でトイレを済ませて、7時56分に早月尾根登山口へ到着、「試練と憧れ」の石碑をパチリ、お社で登山の安全をお願いしました。
 8時00分に登山道入口を出発、いきなり階段の登りが続きます。現地の案内板に寄れば、馬場島(標高 760m)~5.4km~早月小屋(標高 2,200m)~2.9km~剱岳頂上(標高 2,999m)との事です。階段を登って8時09分、「タクシー受付中(旭タクシー)」の看板がありました。馬場島へは、車で行けば簡単にアクセスできますが、公共交通機関が無いので、都会から鉄道で来られる登山者はお金がかかってもタクシーを使いしかないですね。ワシもバスが有れば、室堂から別山尾根で剱岳へ登って早月尾根から下山してみたい、と思う。
登山口入口
登山口入口
登山口入口の案内板
登山口入口の案内板
タクシー受付中
タクシー受付中
 8時40分に松尾平へ到着、この場所は標高 1,000mで馬場島から距離にして1kmです。登山道が広くなっており、大きなベンチが3つありました。前方の空が開けており、剱岳の北方稜線から大窓そして赤谷山が見えていました。標準コースタイムが1時間10分の区間を40分で登って来たので、内心「ワシもナカナカじゃの~」と天狗になりましたが、単にオーバーペースだったようで、あとで後悔することになりました・・・。3分ほど松尾平のベンチで休憩しつつ写真を撮り、出発。ベンチから暫くは平坦な登りで、散策気分です。地図だと、550メートルほど先の標高 1,040メートルの場所までは楽な登山道が続きます。その先は、急登です。立山杉の巨木が多くなり、見応えあり、木の根っこが階段代わりで、登る登る。
 
登山道脇には立山杉の巨木(写真:2016年7月11日9時05分撮影)
登山道脇には立山杉の巨木
 
 9時43分に1200m地点へ到着。特に展望もよろしくないので素通り。200メートル毎に案内板があるので次のポイントは1400m地点、ひたすら坂を登ります。立山杉は依然として巨木ですが、木の密度が下がってきているのか、所々で空が開けており、大窓やブナクラ峠や大日岳が見えてきました。10時40分に1400m地点へ到着。チョットした広場になっており、椅子代わりに杉の丸太が3つ置いてありました。ここも展望ありません。素通りです。登山道は、徐々に階段じゃなくなっていき、今までは木の板で整備した階段が殆どだったのですが、岩交じりの坂が出てきました。登山道脇には、赤い旗が立っており手書きで「QUAC 寝たら死ぬぞ!」って書いてある・・・。冬場の警告でしょうかね。ネットで調べると「QUAC」は九州大学山岳部らしいです。
 11時13分に「ここは標高1600m」の道標に到着、地図上では1551mピークの場所です。荷物が重くて、お腹が空いてきたので、お昼ご飯(オニギリ3個)を食べる、水をガブガブ、少しでも荷物を軽くする。昼休憩で長めの休憩となり、11時36分に1551mピーク(1600m地点)を出発。ピークだったので下ります(地図上では5メートルくらい?)、そして再びのひたすら登り。馬場島から1600メートルまでは、急な登りながらも階段が整備された登山道でしたが、1600メートルを越えると登山道は本格度を増したような気がしました。梯子が組まれた場所があったり、階段が土嚢だったり。
梯子、出現
梯子、出現
土嚢の階段
土嚢の階段
 12時25分に1800m地点へ到着。展望無し。ザックが重くのしかかり・・・。標準コースタイムから大きく遅れていますが、力が出ません。新潟から来られた高齢者パーティーに付いて行けません。1800m地点から30分ほど歩くと、先行していた新潟パーティが休憩中、「ここ三角点ですか?」と聞くと、「違うよ、広くて休憩場所になるから休んでるだけ」との事で、1920.9mの三角点はまだ先のようです。12時57分に、登山道が広がり三角点に似た標石のある場所(標高 1,875mくらい)に到着、やっと三角点かと思いましたが「山」と書いた標石です。よくある境界を示す標石かと思いましたが、裏を見ると「主三角點」と彫られています。初めて見ました、ナンカ判らないけど嬉しい。帰宅後調べると、明治時代に農商務省山林局(現在の林野庁に相当)が三角測量を目的に設置したようです。標石の上四隅の角が丸いのが特徴らしいです。
 13時15分に三等三角点「気和平」(標高 1,920.7m)のあると思われる場所に到着。地図を見ると判るように、登山道は三角点のやや北側を通過しており、現地には三角点に関する案内板が無いのでかなり判りにくいです。GPS地図を確認しながら歩いたので判っただけで、たぶん普通に歩くと主三角点の標石の場所を三等三角点と思います。地図によれば、登山道の右上の尾根筋に三角点がある(あった?)はずですが、踏み跡も無く、疲れていたので素通りしました、残念。早月尾根もこの標高まで上がってくると、樹林帯に咲く高山植物が多く咲いていました。
オオバミゾホオズキ
オオバミゾホオズキ
モミジカラマツ
モミジカラマツ
ベニバナイチゴ
ベニバナイチゴ
クモマニガナ
クモマニガナ
 三角点らしき場所から30分ほど登り、13時43分に広い場所に着きました。コンクリートブロックが1個落ちており、座るに便利そう、などと思い案内板も無いので素通り。後で調べると、この場所は「避難小屋跡」らしいです。疲れ果て、トボトボ歩き、素通り~。
 13時56分にガレた場所に到着、これが2000m地点です。馬場島から早月小屋まで標準コースタイムは5時間10分くらいなので、8時に登山口を出発したワシはアレですね~。疲れているけど、もう少しと頑張り、素通り。案内板によれば、2000m地点から早月小屋まで1.0kmらしいです。
 2000m地点から15分ほど歩き、少し空が開けた場所に出ると登山道の左側に細長く2つの池塘がありました。標高は約2060mです。早月尾根には水場が無いですが、馬場島から早月小屋の間の林の中にこのような池塘(小さな沼)が幾つも有りました。池塘なので一応、水はありますが、怖くて飲む勇気はありません。登山道が荒れてきて、梯子も豪快になり、疲れた体に追い討ちです。ますます、ペースが遅くなっていきました。
 池塘から40分ほど歩くと登山道が白い大きな岩に覆われロープが垂らされています。早月尾根を馬場島から登って初めてのロープ場でした。岩への取り付きの場所に段差があり、足が短いのか、疲れているせいか、岩の上に登るのに一苦労。ここは濡れていて下りだと、怖い場所です。
 
最初のロープ場(写真:2016年7月11日14時55分撮影)、大きい岩ですが、乾いていればなんて事は無いハズ、ワシは疲れきっており結構大変でした。
最初のロープ場
 
 登山道を覆う白い露岩を無事通過し、登ること15分にして2224mピークに到着。このピークを下った先(目の前)に本日のゴール「早月小屋」が見えます。2224mピークは比較的広く見晴らしもいいです。が、残念ながらガスで剱岳は見えませんでした(例え見えたとしてもチョビット)。
 早月尾根登山口を8時に出発し、延々歩いて 7時間半、15時25分に早月小屋へ到着。山小屋代の一万円をケチりたいがために、15kgの荷物を担いだのは失敗でした・・・。テント場利用料700円(1泊分)を支払い、テント設営、と一段落付いたところで、ビールを飲む(350mlで600円、ヘリコプター代で高い)。徐々にガスがとれ、剱岳が見え、北には小窓尾根のマッチ箱がド~ンと見え、早月小屋の西側に行くと、剱御前、大日連山と眺められ、富山平野は雲海に覆われていました。夕焼けが綺麗かもと期待しましたが、途中までは良い感じだったのですが、水平線近くの雲が厚く、燃えるように焼けることは無かったです。アルファ米にレトルト・カレーを食べ、ビールをもう一本追加して、おやすみ。
 
 おはよう、剱、4時に起きて、昨日買っておいたコンビニの塩オニギリ食べて、お湯沸かしてインスタント味噌汁飲んで、アミノバイタル飲んで、歯を磨いて、トイレして、綺麗な朝焼け写真を撮影して、とテンテコ舞いの朝をやっつけて、出発準備。本日撤収するかもう一晩泊まるか決めかねているので、テントは立てたままにしました。
 5時07分にテント場を出発、なんとか筋肉痛や倦怠感もなく、一応は元気に出発しました。ザックは昨日と同じ60Lの大型ですが、水1.5リットル、雨具とカロリーメイトなどの軽いのでたぶん大丈夫でしょう。登山道は、まぁ急な道ですが歩けます。最初のうちはストックも使えました。登って行くと、程なくザレたロープ場になり、すぐに岩場を行く登山道になるのでストックは邪魔な荷物でした。標高も高くなっており、天気も良いので、南の山並み(剱御前、室堂と周辺の山、大日連山)が綺麗に見えました。5時44分頃に小窓尾根のマッチ箱右側から太陽が顔を出しました。
 5時45分に2400m地点に到着、道標があるだけで、登山道に大きな岩が転がっているだけの場所です。充分元気なので、素通りしました。
 2400mを過ぎると本格的な登山っぽくなってきました。灌木帯というか、基本的に樹木はハイマツだけです。尾根筋の登山道も切り立た場所、ロープを頼りに岩場をよじ登る場所もあり、来るべく岩稜帯への練習みたいな登山道が続きます。早月尾根は東へ向かって登ることになるので、朝は逆光、刻々と大きくなる剱岳を見上げると、眩しいですがヤル気が出ます。折角、一眼レフを持っているのですが、逆光じゃね・・・、ってのはありますが、それでも、パチリパチリとしつこく写真を撮りながら登りました。
小窓尾根の上のほう
小窓尾根の上のほう
剱岳山頂への道
剱岳山頂への道
岩崖を登る
岩崖を登る
幾つもの小ピークを巻いて進む
幾つもの小ピークを巻いて進む
 6時29分に2600m地点に到着。早月小屋を出発して1時間経過しているので、小休止。2600mの道標の先の登山道は雪渓に覆われています。50mくらいの水平の雪渓なので、アイゼンは不要でした(まぁ今回は持ってきていないけど)。通常の7月前半だと、アイゼン必携ですが2016年夏は雪解けが早かったので登りやすいです。ただしこの先、浮石注意かな。
 2600m地点から上は流石に登山道が険しくなり、200mの標高差に1時間かかり、7時26分に2800m地点に到着。ここまで来れば、剱岳山頂は、一見すると直ぐそこに見えます。が、登山道は完全に岩尾根となり、多少の危険が伴います。これから歩く登山道には、エボシ岩、獅子頭、カニのハサミなど、いかにもって場所が連続します。
 
2800m地点から見上げた剱岳頂上(写真:2016年7月12日 7時26分撮影)、まぁ烏帽子に見えないことも無いという程度に似ていません・・・。
2800m地点から見上げた剱岳頂上
 
 2800m地点の広場で休憩がてら北側の展望を展望を楽しんで、7時33分に出発。まずはエボシ岩を通りますます。登山道は北側に巻くようになっておりエボシ岩のピークへ立つことはありません。まぁ寄り道して行けそうでしたけど時間がもったいないので素通り、案内板は無いので地図がないと何処がエボシ岩だたかは判り難いと思います。エボシ岩を通過し、10分少々歩いて目の前にドンと岩の塊、これが獅子頭のようです。登山道は北側へ巻くように岩肌にへばり付いており、本格的な鎖場です。鎖は銀色に光る太いヤツ、別山尾根の鎖場のように名前のプレートが無いので現在地の把握がしにくいですね。また岩の足がかりが、別山尾根の鎖場より上級者向けかもしれません。鎖場自体の危険度(落下時の危険性)は別山ルートのほうが上ですが、鎖場の歩き難さは早月尾根の方が難しいかもしれませんね。獅子頭の鎖場を2つ(だったかな)通過し、鞍部になった場所を通り、地図的には次はカニのハサミなのですが岩岩の登山道にしか見えず「ここが」って場所は不明でした。カニのハサミと思われる場所で、岩肌に雪渓が迫り、足掛かりがない鎖場が今回の早月尾根で一番難渋しました。その鎖場を越えると、南方向が見え、直下はガケですが、別山尾根尾根ルートにある平蔵の頭の難所が見え、もっと向こうには立山そして薬師岳まで遠望できました、絶景。
エボシ岩
エボシ岩
獅子頭
獅子頭
カニのハサミ
カニのハサミ
一番難儀した鎖場
一番難儀した鎖場
山は続くよ、どこまでも(写真:2016年7月12日 8時22分撮影)、薬師岳までは綺麗に見え、その先も霞んでいますが山並みが見えます、いい天気。
山は続くよ、どこまでも
 
 どこからどこまでがカニのハサミだったかも不明なまま、岩稜の登山道をよじ登り、マーカーや鎖があるから登山道といえるだけで、何も無ければ単なる岩ガレた場所。つまりは、ガスで見えたい時や岩が濡れているととっても危険です。
 かなり真面目に慎重に登り、8時25分にして別山尾根と早月尾根の合流地点(分岐地点とも言いますかね)に到着、ここの指導標はペンキが擦れて判読し難いけど、風雪に耐えてズットこの場所を見守ってると思うとグットきます。ってことはないか・・・。お空が綺麗なのでパチリ。
 
別山尾根と早月尾根の合流地点にある指導標(写真:2016年7月12日 8時25分撮影)
別山尾根と早月尾根の合流地点にある指導標
 
 別山尾根と早月尾根の合流地点を通過し、剱岳山頂への稜線を歩きます。稜線と言っても、比較的大きな岩がゴロゴロあって歩き難く、注意しないと蹴躓きます。そして意外と登るんですね。天気が良くて暑くも無いので、ガシガシ登る歩く。
 そして、8時35分に剱岳の山頂に到着、これで4回目です。5時07分に早月小屋のテント場をでたので、山頂までは 3時間25分でした、ほぼ標準コースタイム、やれやれ。今までは3回連続別山尾根からの登山だったので、色気を出して早月尾根から登りましたがシンドカッタです。鎖場も別山尾根のほうが楽しめたような気がします。達成感では早月尾根に軍配がありますが、馬場島まで無事帰り着いてからの話ですね、まだ行程の半分ですから。
 
剱岳山頂の祠、雄山神社 剱嶽社(写真:2016年7月12日 8時53分撮影)、山頂広場南側に祠があり、三頭三角点は山頂広場北側の岩の間に差し込まれています。
剱岳山頂の祠
 
 晴れているけど、遠くの山は雲で隠れ、時々ガスが流れてきて立山まで隠れたりと、梅雨どきなので大パノラマとまでは行かず、今回は山登りということもあり、時間待ちして撮影に集中せず、とっとと下山することにしました。9時ちょうどに剱岳山頂から下山開始。9時08分に別山と早月尾根の分岐。早月尾根に入り、岩場を下る下る、ほんの1時間前ですが、こんな急なトコを登ったか?と思うほどの岩岩の下りです。何故か、登山道を見失いがちになる・・・、下手に道を逸れると、切れ落ちた谷へ向かうので慎重に。下りに下って、カニのハサミの場所にあった雪渓の鎖場へは9時27分に到着、岩と雪に挟まれ、濡れ濡れになって通過。この区間、登りも下りも大体30分でした。
 そして獅子頭を通過し、登山道を下り2850m付近の場所で登山道で雷鳥親子(母親よヒナ2羽)を発見、孵化もない小さなヒナでした。有るか無いか判らんような小さな羽根をパタパタさせて、母鳥に着いて行くために岩から飛び降り姿がとっても可愛かったです。
 
雷鳥の親子(写真:2016年7月12日9時52分撮影)、早月尾根 2850m付近
雷鳥の親子
 
 やっちゃった・・・。下るときに、ポケットからスマホが3メートルほど飛んで行きました。もちろん、着地地点は岩~、液晶が割れて、タッチセンサーも使えなくなり・・・。電源は入って動いてるけど、操作できなくなりました。結局、帰宅後データーだけでも吸い上げようとしましたが、ワシの知識では無理でした。今回は、スマホのアプリ「山旅ロガー」で早月尾根の登山ルートをトラッキングしていたのに・・・、また来なくちゃナランじゃないの~。かなり気落ちしながらも、しょうがないので頑張って下る!この時点で、本日下山することに決めました。2800m地点を10時02分に通過、朝の登りのときほどではありませんが、この時間でも逆光気味で剱岳山頂の写真はイマイチです。10時45分に2614mピークの下付近で再び雷鳥に遭遇、運の良い日です。
 ボーっと歩いている足元に母雷鳥、雷鳥もビックリしたようで立ちすくんでます。というか、雛を守るためにオトリになって動かなかったのかも、数メートル先の茂み近くでガサガサ音がしてる。雷鳥さんズットと動かないから「ゴメンよ~」と声をかけて、登山道を進むとヤハリ、雛が居て、あわてて茂みに羽ばたいて飛び込みました。今度の雛は大き目、孵化後3週間は経つかなという感じでした。
 
2614mピークの下で見た母ライチョウ(写真:2016年7月12日10時45分撮影)
2614mピークの下で見た母ライチョウ
 10時59分に2600m地点に到着、11時42分に2400m地点
 
もう直ぐ早月小屋(写真:2016年7月12日11時44分撮影)、下山中はよくある話で見えてるけどナカナカ着かない。
もう直ぐ早月小屋
 
 12時13分に早月小屋に到着。早月小屋を5時05分に出発したので、小屋から剱岳への往復に休憩を含めて、7時間10分でした。登りに3時間30分、下りに3時間15分かかりました、下りがユックリペースでしたね(ワシ下りに弱いし、馬場島への下山を考えて抑えました)。
 出発時はワシのテントだけだったが、もう1つテント増えてました。誰も居ないようなので、剱岳へアタック中かな元気だね~。まぁ、昼間にテント場にいても暑いだけでヒマだし、早月尾根の場合、他に行く場所が無いので山頂を目指すしかないよね。ワシは、テント撤収を後回しにして、とり合えず、ビールを買って飲む、そして昼ご飯のカロリーメートをパクつく、2泊に予定だったのでアルファ米とレトルト食品を食べれば荷物が減って楽できるのですが、面倒だし、次の山行きへ温存。900円で買ったミネラルウォーターが 1L余ったので早月小屋へプレゼント。ザックに1.5Lの水があったので安心してあげた訳ですが、馬場島へ下るときにチュウチュウ飲み過ぎて、結果的に水切れ~大失敗。そしてテントを撤収する。登りよりザックは軽いが、疲労の溜まった体には、まぁ重い。記念に早月小屋のピンバッジ(500円)を買いたかったのですが「売り切れだよ~」と小屋のおじさんが仰いました、残念。
 13時20分に早月小屋を出発し下山開始、13時24分に2224mピークに到着、早くも休憩(この先が思いやられる)、トンボが多いです。最後に剱岳へお別れを言いたかったのですが、ガスに覆われてました。天候下り坂のようですね。13時32分に登山道の白い岩を通過、濡れてないからナントカやり過ごせましたが、もし雨だと重いザックに疲れた膝じゃ危なかったです。13時53分には2つの池塘を通過、14時05分に2000m地点を通過。200メートル下るのに50分かかるとして、馬場島まで標高差1240メートル、つまり後5時間!とか怖ろしい計算してしまいました。14時12分に避難小屋跡を通過、14時22分に三等三角点のあるはずの場所に到着。登りのときに見つから無かったので、時間はありませんが探してみます、が見つからない・・・。14時30分に主三角点の標石を通過、14時51分に1800m地点に到着、やっぱり200m下るのに50分かかってます。10分ほど休憩して14時59分に1800m地点を出発、15時28分に(ナンカ早いけいど)1600m地点を通過、15時49分に(とっても早いけいど)1400m地点を通過。道標が正確に標高通りの場所には無いので、この区間の時間が短く見えるのでしょうね、つまり、この次の区間は表示よりも標高差があり、時間がかかるってことですかね。まぁ、見積もりより(50分/200m)早く下っているので気を良くして歩きます。16時24分に1200m地点に到着、ペースが上がっているのか疲れ気味、休憩、16時32分に1200m地点を出発。新潟からのパーティーの後についてユックリ歩きます。お先にドウゾと何度も言われるが、とてもじゃないけど追い越す元気なし。なんだか、足が前に出ません、爪先が痛いし、先ほど、ずるっと尻モチついた時に右掌の皮が剥けて痛い。17時14分に松尾平(1000m地点)に到着、かなり疲労困ぱい状態になってます、水もありません。17時18分に松尾平を出発、なんだかパラパラと降ってきました。少し歩くと急な下り、そして平坦な下り、最後に急な階段下り。17時49分に「タクシー受付中」看板をみる、あと僅かです、が急な階段です。登る時は元気だったな~と思いながら下る。そして、登山口に立っていた赤い旗を見つけて、あ~やっと苦行が終了と嬉しくなる、17時58分に早月尾根登山口に到着。早月小屋から登山口まで下り 4時間40分でした。メデシタめでたし。
 
クタビレ果てて「試練と憧れ」の石碑にて(写真:2016年7月12日17時59分撮影)
クタビレ果てて「試練と憧れ」の石碑にて
 
 冬の早月尾根だから「試練と憧れ」なのかと思っていましたが、ワシにとっては夏場でも充分な試練でした。山小屋泊まり(ザックは8kgくらい)なら「長丁場だったね」と想い出になりそうですが、ワシの体力では大変な山行きでした。次回、早月尾根登るとたら、間違いなく早月小屋に泊まります。日帰りピストン(主にトレラン)の人を数人見かけましたが、とってもスンゴイと感心。写真が好きなので一眼レフを持って登りましたが、早月尾根ってアレですね、剱岳はあまり撮れませんでした。富山平野の雲海、毛勝三山の笠雲、小窓尾根などはイイ感じの写真を撮れましたが、写真撮影には向かない登山コースでした。
 

 
剱岳登山
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