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残雪期のテント泊 装備


 雷鳥沢キャンプ場の標高は 2,277メートルです。GWはもちろん、6月中旬頃まではキャンプ場全体が雪で覆われています。なので雪上でのテント泊となります。夜間は氷点下で、最低気温はGWであれば -5℃〜-10℃くらいまで下がります。5月下旬で 0℃〜-5℃くらいでしょうか。運次第ですが、天気に恵まれ雪さえ降らなければ、初心者でも、寒さ対策に問題が無ければテント泊は可能です。そんな訳で(どんな訳や!?)、雷鳥沢キャンプ場は夏場のみならず、残雪期デビューに雷鳥沢キャンプ場を選択する登山者が多いです。GWで好天が予想されるとテント場一杯にテントが建ち並ぶのは、そんなわけです。6割がスキーヤー、4割が立山縦走や奥大日岳登山の人です(わたし的、推定)。
 
GWの雷鳥沢キャンプ場は全面雪だよ〜(写真:2019年5月3日18時19分撮影)
GWの雷鳥沢キャンプ場は全面雪だよ〜
 
で、夏山のテント泊経験があって、それ用の装備はあるけど、残雪期のテント泊って雪山の装備が必要では・・・、寒さに弱いんだけど・・・、って諸々の心配が!
 
はい、ある意味でその通り、フル装備を考えると大変だし、重いので行くだけでも大変です。
私、2019年GWに雷鳥沢キャンプ場で2泊3日のテント泊しました。周りはかなり重装備で、私のは残雪期、舐めたらアカンよ!ってくらい夏山(秋山)装備に毛の生えた感じで行きました。ただし前提として、「雪は降らない」「凍結した雪面を歩く登山はしない(腐った雪を歩く)」ってのはあります。
 
テントは夏用、モンベル「クロノスドーム 1型
テントにはグランドシートを使用
 
これに残雪期対策(雪面からの冷気対策)として、
1、エマジェンシー・シート(レスキュー・シート):アルミ蒸着のペラペラなシートをテントとグランドシートの間に敷いています。
エマジェンシー・シート
2、さらに寒さ対策として、テント内にテントマットを敷いています。今回使用したのは、一見するとレジャーシートのような「Grabber(グラバー)オールウェザーブランケット」。謳い文句は「NASAの開発した多目的なシート」って事で、高級なレジャーシート(3000円くらい)、銀色な面が断熱素材?ッて感じで多少は冷気を遮断してるかな?
Grabber(グラバー)オールウェザーブランケット
3、テントマットを敷いて、その上に「銀マット」を引いて、夏場に使っている「エアーマット」。なお銀マットの5mm厚の普通な銀マットだったので効果は怪しかったです。
 
シュラフとかは
1、流石に夏用シュラフでは寒いので、
モンベルの「アルパイン ダウン ハガー 800 #2」ってのを使っています。このシュラフ仕様的には「リミット温度(寒いけど耐えられる温度):-6℃」「コンフォート温度(気持ちよく寝られる温度):0℃」って事なので、冬山や残雪期には対応できないシュラフですが、これより高性能(より低温対応)になると、シュラフがデカく重くなり、使い勝手が悪くなるのでこのクラスを使用しています。そもそも、冬山行かない予定だし、雪の降らない残雪期限定という想定で使っています。このシュラフは普段、秋山用に使ってます。
モンベル アルパイン ダウン ハガー 800 #2
 
2、もちろん上記シュラフだけでは寒いので、「シュラフカバー」と「シュラフインナー」を使っています。それに、日中の行動服をそのまま着込んで寝れば、GWの雷鳥沢(-5℃〜10℃、ボトルの水が半分凍ってた)で暖かく眠ることが出来ました。なおシュラフカバーは断熱性とかは無いものでテント内の結露でシュラフを濡らさない目的で使用。、カバーとインナーは夏の雷鳥沢でも私の必須アイテムです。
シュラフカバー:モンベル ブリーズドライテック U.L.スリーピングバッグカバー
モンベル ブリーズドライテック U.L.スリーピングバッグカバー
シュラフインナー:モンベル ウォームアップシーツ
モンベル ウォームアップシーツ
 
服装とかは
昼間でも0℃前後なので、真冬の恰好が必要です。毛糸の帽子、温かい手袋など、眩しいのでサングラスは絶対必要!靴下は当然ウール、薄手のインナー靴下と2枚履きカナ。
 
足回り(登山靴)とかは
 GWに行って観察すると、8割くらいは冬用のちゃんとした登山靴でした。そんで私はというと、使用頻度とお値段で冬用登山靴が無いので、いつも通りの夏用登山靴、普通にゴアッテクスなので雪の上を歩いたからって浸水はしません、なんとなく寒いけど。ただし、内部は汗で湿って、外側は濡れているので、テント外に放置すると翌朝には、多少コチコチになっており、登山靴履き難かったです。まぁ、冬場は靴を外に置くな、ってのが鉄則、冬靴でも凍るわな・・・。
 それで正しい残雪期登山者は、アイゼンを付けてました。私は室堂を歩くだけなので、モンベルの10本爪スノースパイク(軽アイゼン)にしました。実はこれもGW立山&雷鳥沢だと用途限定で、爪が短い軽アイゼンのため、アイスバーンだと不安なので朝は雪が緩む8時頃からしか行動できません。日の出前だと雪面がカチンコチンなので本格的な12本爪アイゼンが必要ですね。
モンベル スノースパイク
モンベル スノースパイク
 それから、立山縦走とかする場合はヘルメットとピッケルが必要です。そんで私は、ヘルメットとストック2本で行きました。縦走はしなかったですが、雷鳥坂を登り別山まで。雪が緩んだ時間帯で、晴天無風の好条件だったので。ヘルメットとストックは夏山で使っているものです。
登山用ヘルメット
モンベル「アルパイン ヘルメット
ストック
ストック I型
室堂歩くだけなら、ヘルメットは不要です。雪のある不安定な場所を歩くのでストックがあると疲れが半減?します。
 
たったこれだけで、天気と気温の条件さえよければ、GWの雷鳥沢キャンプ場でテント泊が可能です。ただし、急な天候不良の可能性があるので、いつでも最寄りの山小屋(雷鳥沢ヒュッテ)へ逃げ込んで泊まれるように、宿泊料相当のお金は持って行きましょう。
 

 
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