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SeaRAM


 SeaRAMは、敵側の打ったミサイルから自艦を防御するための対艦ミサイル防御装置(近接防空兵器)です。従来の護衛艦にも多く装備されている高性能20mm機関砲(ファランクス CIWS = PHALANX CIWA)の設計を広範囲に踏襲し、M61 バルカン砲のマウントを、11連装のRAM発射機(ミサイルランチャー)に置き換えたものであり、発射機自身が捕捉レーダーや赤外線センサー、電波探知装置(ESMセンサー)を備えた、独立かつ完結した近接防衛システムがこのSeaRAMです。
 「RAM」は、「Rooling Airframe Missile」を略したもので、日本語に直訳すれば「回転するミサイル機体」です。発射機の砲身となる部分が施条(しじょう、螺旋状の溝が施されています)されているため、ミサイルは文字通り回転しながら目標のミサイルに飛翔していきます。ミサイルは発射されると、目標が発している電波を検知し、相手方のミサイルに向かって飛んでいきます。そして目標に近づくと、赤外線カメラにより目標を捉え撃破します。
 アメリカ合衆国とドイツが艦艇の近接防空兵器システムとしてRAMの開発が行われ、日本ではファランクスCIWSの設計を踏襲したSeaRAMが導入されることになり、海上自衛隊の「いずも型護衛艦」から搭載されるようになりました。つまり海上自衛隊としては最新鋭の近接防空兵器です。ヘリコプター搭載護衛艦 かがに搭載されているのは「Mk.15 Mod.32 SeaRAM」で、右舷中央やや前方(艦橋の前)と艦尾左舷角の2か所に設置されています。対艦ミサイル防御(ASMD)用ミサイルは、赤外線画像(IIR)誘導方式のRAM-116Cで、このRAM-116Cは複数弾斉射が可能です。
 
SeaRAM(写真:2017年7月15日12時14分撮影)、ヘリコプター搭載護衛艦 かがにて、艦橋前露天甲板(右舷中央やや前)に設置されたSeaRAM
SeaRAM
 
艦尾左舷角に設置されたSeaRAM(写真:2017年7月15日11時34分撮影)
艦尾左舷角に設置されたSeaRAM
 

 
海上自衛隊の兵装
76mm単装速射砲5インチ単装砲Mk13ミサイル発射機Mk41ミサイル発射機SeaRAM短SAM発射機アスロック発射機ハープーン発射機90式艦対艦誘導弾発射筒3連装短魚雷発射管高性能20mm機関砲20mm機関砲(JM61-M)
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