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伏木港
砕氷艦 しらせ(2代目)
「しらせ」は、文部科学省・国立極地研究所の南極観測船で、実際の運用は海上自衛隊が行い、自衛隊では「砕氷艦」と呼んでいます。先代の南極観測船「しらせ」が20年以上運用され老朽化したことから、新型の南極観測船が2007年(平成19年)3月から起工され、2009年(平成21年)5月に就役し、同年の第51次南極観測に参加しました。海上自衛隊では既存艦と同名の艦名は採用されないことになっていますが、公募結果と南極に足を踏み入れた最初の日本人「白瀬矗」の出身地である秋田県にかほ市からの熱心な働きかけにより、先代と同名の「しらせ」となりました。
砕氷艦 しらせ AGB-5003(写真:2011年9月12日 伏木港にて撮影)
- しらせの概要
- 建造:起工 2007年(平成19年)3月15日、進水 2008年(平成20年)4月16日、就役 2009年(平成21年)5月20日、ユニバーサル造船・舞鶴事業所
- 艦船番号:5003
- 基準排水量:12,650トン
- 全長:138メートル
- 全幅:28メートル
- 深さ:15.9メートル
- 喫水:9.2メートル
- 巡航速力:15ノット(28km/h)
- 最大速力:19.5ノット(36km/h)
- 軸出力:30,000馬力
- 推進方式:ディーゼル電気推進
- 推進器:固定ピッチプロペラ2軸
- 定員:乗組員 179名、観測隊員など 80名
- しらせの特徴
- 船体
- 船体にステンレスクラッド鋼を使用し摩擦抵抗の低減
- 艦首部分に融雪用散水装置を採用し冠雪抵抗の軽減
- 二重船殻構造の採用による海洋汚染防止
- 荷役設備
- 輸送物資重量:約1,100トン
- デッキクレーン:15トン、4基
- コンテナセルガイド:2基
- 動力機関
- ディーゼル電気推進方式による迅速な前進/後進切り換え
- 低速域でも高トルクを発揮する推進用電動機の採用
- 統合給電方式によるライフサイクルコストおよび重量の軽減
- 航空設備
- 大型ヘリコプター(CH-101)を2機搭載、ヘリコプター性能:貨物搭載量 4トン、速力 240km/h、航続距離 850km
- タワー化した航空管制室
- 観測設備
- 気象、宙空、地学、海洋、生物、重力など各種観測設備
- 海底地形および地層を調査するマルチビーム音響測深装置
- 超音波式多層流向流速形
- コンテナ化した研究室としてのコンテナラボの搭載
- 砕氷の仕組み
- 連続砕氷:氷厚1.5メートル未満の氷は、強力なディーゼル電気推進力により連続的に砕氷して前進
- ラミング(チャージング)砕氷:氷厚1.5メートル以上の氷は、艦を200メートルから300メートル後退させた後に、最大馬力で前進し、氷の上に乗り上げ、艦の自重で氷を砕き前進
砕氷艦「しらせ」の詳細写真
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