海上自衛隊：護衛艦ちくま

護衛艦ちくま

　「護衛艦ちくま（DE-233）」は、あぶくま型護衛艦（DEシリーズ）の第5番艦として1993年（平成5年）2月24日に就役した護衛艦で、沿岸海域の防衛を生任務としています。「ちくま」と言う名前は、山梨・埼玉・長野県境の甲武信ヶ岳（標高2475m）に源を発し、新潟県津南町で信濃川と名を変え、日本海に流れ込む千曲川の古名「筑摩」に由来しています。日本の艦艇としては旧帝国海軍の筑摩型防護巡洋艦（2等巡洋艦）「筑摩（1912年（明治45年）就役、1931年（昭和6年）除籍）」、利根型重巡洋艦「筑摩（1939年（昭和14年）就役、1944年（昭和19年）10月25日のサマール島沖海戦にて戦没）」に続き3代目にあたります。護衛艦ちくまの同型艦としては、「あぶくま」「おおよど」「じんつう」「せんだい」「とね」があります。

護衛艦ちくま DE-233（写真：2013年8月3日伏木港万葉埠頭にて撮影）

左舷前方から見た護衛艦ちくま（写真：2013年7月13日金沢港にて撮影）

体験航海に出航する護衛艦ちくま（写真：2013年8月3日伏木港万葉埠頭にて撮影）

護衛艦ちくま諸元

建造：日立造船舞鶴工場にて1991年（平成3年）2月14日起工、1992年（平成4年）1月22日進水、1993年（平成5年）2月24日就役（舞鶴地方隊第31護衛隊に配属）
艦種：護衛艦（DE = Destroyer Escort）
艦船番号：233
基準排水量：2,000トン、満載排水量：2,500トン
全長：109.0メートル
全幅：13.4メートル
深さ：7.8メートル
喫水：3.8メートル
機関：CODOG方式、三菱 S12U-MTKディーゼルエンジン×2基、川崎/ロールス・ロイススペイSM1Aガスタービンエンジン × 1基
機関出力：27,000PS
速力：最大速 27ノット（時速約50km）
乗組員：約120名
兵装
- 主砲（対空・対艦両用）：76mm62口径単装速射砲×1基
- 対艦兵装：ハープーンSSM4 連装発射筒×2基
- 対空兵装：20mmファランクスCIWS×1基
- 対潜兵装：74式アスロックSUM8 連装発射機×1基
- 対潜兵装：68式(HOS-301)324mm3連装短魚雷発射管×2基
艦載機：なし、ただし後部甲板にてヘリコプターからの空中補給が可能となっています。
C4I
- MOFシステム＋リンク 11
- OYQ-7 戦術情報処理装置
- 81式射撃指揮装置2型22E 砲FCS
レーダー
- OPS-14C 対空レーダー
- OPS-28C 低空警戒/対水上レーダー
- OPS-20 航海レーダー
ソナー
- OQS-8
電子戦・対抗手段
- NOLR-6B ESM＋OLR-3 ジャミング
- Mk.137チャフ発射機 × 2基

護衛艦ちくま詳細写真

護衛艦ちくま外観
艦首	艦橋	艦橋露天甲板
メインマスト	第2マスト	第1煙突
第2煙突	艦尾	体験航海
護衛艦ちくま兵装（武装）
62口径 76mm単装速射砲	81式射撃指揮装置2型22E	アスロック連装発射機
3連装短魚雷発射管	ハープン連装発射筒	高性能20mm機関砲
護衛艦ちくまレーダー・アンテナ・電子機器
OPS-14C 対空レーダー	OPS-28C 対水上レーダー	OPS-20 航海レーダー
第2煙突後方のアンテナ群	赤外線暗視装置
護衛艦ちくまその他装備品
水平灯	60cm信号探照灯	30cm信号探照灯
65式12cm双眼鏡	N-LS-49 スピーカ	膨張式救命筏
舷梯	舷灯	作業艇
後甲板監視カメラ	後甲板梯子	甲板照射灯
着艦誘導用姿勢表示装置	比例混合装置	浮輪
複合型作業艇	洋上給油装置