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立山登山
夏山開き前日、立山登山(2014年6月30日)
2014年の活動テーマ「毎月、立山」の6月編として
雄山に登りました。基本的に毎月下旬の山行きとなっているため、6月もそんな感じで天気が良い時に行こうと思っていました。生憎の梅雨どきのため、ズルズル日が過ぎていき、ついに6月30日、この日も多少怪しそうな天気予報ですが、予報では「昼から回復」らしいので、毎月立山の目標を達成するためにも、ぎりぎりに6月30日に立山へ行きました。
目的とする山は、標高 3003メートルの雄山です。余裕があれば、富山県最高峰(標高 3015メートル)の
大汝山まで足をのばします。室堂から雄山までの往復が歩行時間だけで約3時間30分とされていますので、休憩時間を含めれば、おおよそ4時間半から5時間程度です。また雄山から大汝山までは往復で約1時間です。室堂ターミナルからは、石畳の散策道を歩き、途中からは登りになりますが
一の越(一の越山荘)までは整備された広い登山道が続いています。一の越から雄山までは完全な登りで、急な岩場が続きます。
今回の立山登山は、「毎月、立山」の一環ですが、その他にも幾つか目的がありました。
一つ目は、3月に購入した
登山用ヘルメット(モンベル「アルパイン ヘルメット」 )を試すことです。一の越から雄山への登山道は、石がゴロゴロある急な登りです。ほとんどの人は単なる帽子ですが、ヘルメットを装着してもおかしくありません。と言うことでこの場所で初使用します。
二つ目は、登山用カメラとしてこの6月に購入したニコンの一眼レフ D3300を山で使ってみることです。普段は D800ってボディーにそれなりのレンズを付けて写真を撮影しているのですが重量 2kgもありまして・・・、昨年秋に立山縦走したときにその重さが苦しくて・・・、ニコンの現行一眼レフとしては最軽量のD3300を購入するに至りました。カメラバッグは、「
ロープロ トップローダー ズーム 50AW」というカメラ+レンズがピッタリ入り、別売りの「チェスト・ハーネス」を利用することでこのカメラバッグを胸元に装着できます。これにより、写真を撮りたい時に、サッとカメラを取り出せます。ただし、岩場など危険なルートでは、胸元にカメラバッグを付けていては、バランスが悪い上に足もとが見えずらいので、背中のザックに収納しました。
三つ目は、自分の体力の確認です。今年の夏(8月上旬頃)、「槍ヶ岳に行きたい」と計画しているのですが、テント泊で3泊4日歩けるか自信が無いので、まず日帰り立山で力試しです。ザックはテント泊用の大型ザック「
オスプレー イーサー 60」、立山登山だけにしては大型(60リッター)・・・。問題の重量ですが、私の3泊4日だと約15kgの荷物になるのですが、明らかに無理そうなので、とりあえず「10kg」にしました。
他に、
登山用タイツ(モンベルのサポーテック・ライト・タイツ)と防水用インナーバッグ(ISUKA ウェザーテック・インナーバッグ)の初使用、モンベルのニッカ風ズボン(ストレッチO.D.ニッカ)の使用などもあり、かなり実験的な立山登山です。
いつもながら、前置きが長くなりました。
2014年6月30日、4時起き、天候 やや曇りがちながら、日の出は太陽が見られました。立山駅到着は6時半頃、切符売り場は既に開いていました。28日深夜の落雷で、29日は立山ケーブルカーが終日運休(代行バスを運転)だったのですが、何とか復旧できたようで、私が駅に着いたときには試運転をしており、30日は朝一番(7時発)から立山ケーブルカーが正常運転するとのことでした。私としては、代行バスで室堂まで行ってくれた方が、乗り換えも無くラクチンなのですがね。立山アルペン倶楽部の会員で今回が10回目の利用なので、めでたく5割引となり「室堂往復 2160円」でした、安いです!ただし今年まで、残念です。
ケーブルカーに乗り、高原バスに揺られて、室堂に着いたのは8時半頃です。
室堂ターミナルを出発したのは9時頃です。5月末に来た時より積雪は減っていますが、散策道が露出しているのは室堂ターミナル周辺だけで、200メートルほど歩くと完全な雪原状態となります。出発時は、天候も良く「雲はあるが青空も見え、立山の稜線にちょっとガスがある」という状態でした。「午後から天気が回復」の予報を信じれば、いい感じの一日になりそうです、ふふッ(世の中そんなに甘くありませんょ〜)。
夏山開き前日、立山登山(写真:2014年6月30日9時6分 撮影)、雲はあるものの晴れ・・・。
ターミナルを出た場所にある「
立山玉殿の湧水」は露出しており、水が出ていました。この水は冷たくて美味しいです。今回は水が出ているか判らなかったので、家から水を持参しましたが、夏山に来る時はここで水を補給しています。石畳の散策道を少し歩くと、いよいよ雪原に突入です。
アイゼン(モンベルの10本爪軽アイゼン)を装着しました。立山駅から一緒だったオジサンも同じモンベルの軽アイゼン、ターミナルで一緒になったオジサンはゴムに鋲が付いた簡易アイゼン?(靴底スパイク?)を使っておられました。
10分ほど歩いて、国の重要文化財「
室堂山荘」に到着。流石に6月末にもなると建物全体を見られるようになっています。東を見ると「ド〜ンと、立山」が大きく見えます。一の越までは雪道のようで、一の越から上は稜線が露出しています。まぁ、5月に来た時も稜線には雪が無かったので、6月も無いのは当然ですね。
6月の室堂山荘(写真:2014年6月30日9時11分 撮影)
積雪で判りませんが、室堂山荘までが散策道で、ここより先は登山道です。ただし、石畳の幅広な登山道です。散策道とほとんど同じですが、ある程度の登りの道です。とは言っても、雪道のため変わりばえしません。夏山なら所々に雪渓があるので、いよいよ登山だな・・・って雰囲気が出てきます。室堂山荘から30分ほど歩いて標高 2567メートル「
祓堂」に到着(9時42分)しました。この場所は、立山信仰が盛んだった江戸時代には重要な場所(俗界と神の世界の境界)とされ、現在でも祠が建っています。
祓堂
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祓堂、来た道を振り返る
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祓堂の所と手前は雪がありませんでしたが、祓堂を過ぎると再び雪道です。一の越まで完全に雪道かとも思いましたが、
雷鳥沢キャンプ場からの登山道と合流する標高 2655メートル付近(立山直下の斜面)で雪が無くなり、一の越までの直線登りの登山道は完全に夏道でした。
一の越(標高 2700m)に到着したのは、10時2分でした。室堂ターミナルから約1時間という事になります。同行者がいたおかげで、引っ張られる形で歩けて1時間でしたが、ザックが重かったので、結構疲れました。私1人だと、もう少しスローペースになったでしょう。ヘルメットを出したり、登山者とおしゃべりして少し休んでから出発しました。一の越から雄山への登りは、何度見ても「キツそうです」。
一の越からはガレ場を登り(写真:2014年6月30日10時3分 撮影)、肉眼だと迫力があるのですが写真だとラクそうに見えますね。
一の越山荘
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雲がなければ「後立山連峰」
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一の越を出発したのは10時05分頃、室堂から一緒だった登山者は先に行ったので、ここからは単独で登ります。一の越から雄山までは、約1時間の登りとされていますが、10kgの荷物があるので「1時間半くらい」の積もりで登っていきました。「
二の越(標高 約2800m)」通過が10時34分、「
三の越(標高 約2880m)」通過が11時、記録的な遅さです。天気も晴れるどころか、雲が増加傾向です。「
四の越(標高 約2960m)」通過が11時27分でした。
社務所のある「五の越(標高 2992m)」に到着したのが11時35分でした。まさに一の越から雄山まで1時間半でした。結構、疲労しました。トテモジャナイですが、これでは「槍ヶ岳」は無理そうです・・・。丁度、お昼どきとなり、社務所のベンチでコンビニお握り(3個)とバナナを一本食べました。7月1日が立山の夏山開き、社務所とチップ制のバイオトイレは閉鎖されていました。夏山だと、山頂は峰本社への参拝料として500円必要ですが、今日までは無料のよう(参拝受付が無人)です。タダなので、山頂まで行きました。晴れていれば、後立山連峰の唐松岳から針ノ木岳にかけての稜線を展望できるのですが、雲が多くて、雲の切れ間から赤沢岳が見える程度でした。
雄山山頂(写真:2014年6月30日 12時08分 撮影)
頂上本殿
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雄山山頂から見た社務所(五の越)
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実は「氷河」だった御前沢雪渓
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「登山」岩
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歌碑
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「立山雄山神社本宮」石柱
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雄山の社務所で大汝山へ行こうかと悩みながら休憩30分。結局、大汝山へ行くことにし、12時10分に出発しました。荷物は社務所に置いて、カメラと貴重品だけ持って大汝山へ足取り軽く向かいました。雄山からの登山道を進むと、大汝山への分岐があり、岩間を進んでちょっと広い場所(大汝山)があり、2メートル程の岩が一番高い場所です。大汝山は、言わずと知れた富山県最高峰の山(標高 3015m)、県境を跨がず、純粋に富山県だけの山です。大汝山到着は 12時35分。時節柄「春を背負って」っと小さな声で叫びました。
大汝山(写真:2014年6月30日 12時41分 撮影)
そして大汝山のすぐ隣(北側)にあるのが大汝休憩所です。2014年6月に公開が始まった映画「春を背負って」のロケが行われた山小屋です。もう小屋開きしていると思ってましたが・・・、閉鎖中(入口には残雪)でした。折角、映画ネタで見物に来たのに、残念。営業は7月上旬かららしいです。つまり夏山開き(7月1日)以降に準備を始めるようです。
大汝山から引き返して、再び雄山へ戻ったのは13時10分。雲の切れ間に槍ヶ岳が見えたり、室堂平のみくりが池やみどりが池を眺めました。無料なので、本日2回目、山頂の峰本社まで行ったりもしました。晴れ間も見え良い感じだと思いながら遊んでいるうちに、小雨が降りだし、あ〜。写真はあきらめザックにしまい、カッパを着て、スパッツ装着。ヘルメットにカッパは窮屈ですね。
社務所から眺めた雄山山頂・雄山神社 峰本社(写真:2014年6月30日13時19分 撮影)
写真撮影、休憩、雨具の準備で時間をとられ、雄山を下り始めたのは13時55分です。最終バスは17時頃なので残り3時間しかありません。雨は止むことなく、少しずつ強くなりました。三の越あたりまでは岩場も滑らなかったのですが、徐々に滑るようになり、急いで下ったので疲れも出てきました。三の越を通過したのが14時8分、一の越に到着したのは14時38分です。しばし休憩し14時51分に出発、一の越から再び雪渓になりダブルストックで滑るように小走りで室堂平へ向かいました。祓堂を15時3分に通過、室堂山荘は15時21分、真っ直ぐ室堂ターミナルへは行かず、
みどりが池へ向かうために室堂山荘の場所で右へ曲がりました。毎月立山へやって来て、「みどりが池」の定点撮影をしています。みどりが池の展望広場で「首を絞められたような鳴き声(グェェェ)」が聞こえました。
雷鳥が居るようです、パッと見ると、オス雷鳥が歩いており、近くにはメス雷鳥もいてつがいのようです。「まだ、卵抱いていないの〜」と独り言を言いながら、急いでザックを下ろし、カメラを取り出しました。新品一眼レフは濡らしたくないけれど、雷鳥も撮りたい、結構な雨が降っており焦っていたので写真的には失敗でしたが、雨の雷鳥を見られたので満足でした。
みどりが池近くでオス雷鳥(写真:2014年6月30日15時29分 撮影)
雄山から見たみどりが池は、池を覆った積雪の一部が融け始めエメラルド色が見え始めていましたが、池の端から見ると目線の高さが足らなく一面の雪にしか見えませんでした。おまけに雨で薄暗く、心の入らず、4月以降では最低の写真となりました。次いで、「
みくりが池」です。こちらも雪解けが進み、かなり割れており池らしい状態でした。
みどりが池
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みくりが池
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時間が無いのでみくりが池温泉には入らず、室堂ターミナルへ直行です。ターミナルには15時57分到着、本日の立山登山での行動時間は「7時間」となりました。晴れ男であるはずの私の山行きとしては、天気が悪かったものの、雄山と大汝山への登山が出来た上に、最後に雷鳥とも出会えたので満足できる登山でした。槍ヶ岳へのテント泊は、現在の体力では無理そうです。7月の毎月立山「剱岳 編」で15kgザックを背負い、剣沢キャンプ場へ行けるか試し、最終判断とします。
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