いこまいけ高岡 >
自衛隊 >
陸上自衛隊 装備
03式中距離地対空誘導弾
03式中距離地対空誘導弾は、純国産の低空目標用の誘導弾です。師団及び重要地域の防空を任務とし、方面高射特科部隊に配備されています。この03式中距離地対空誘導弾は、地対空誘導弾 改良ホークの後継として開発・導入された新型対空誘導弾システムであり、先進の誘導技術の採用により、巡航ミサイル(CM = Cruising Missile)や空対地ミサイル(ASM = Air to Surface Missile)等のミサイル対処が可能となるとともに、垂直発射方式、アクティブ・フェーズドアレイ・レーダー方式の採用により、全周交戦性、同時多目標対処能力が向上しています。
03式中距離地対空誘導弾の運用は、対空戦闘指揮装置(車体は73式大型トラック)、射撃統制装置(車体は高機動車)、捜索兼射撃用レーダー装置(車体は重装輪回収車と共通仕様の重装輪車)、発射装置(重装輪車)、幹線無線伝送装置(車体は高機動車)、運搬・装填装置(重装輪車)、レーダ信号処理兼電源車(重装輪車)によって行われます。実際の運用の形としては、まず対空戦闘指揮装置が敵の目標となる航空機等を選定し、通信装置を通して射撃統制装置に交戦を指示します。そして指示された射撃統制装置は、射撃用レーダ装置によって目標の捜索・探知・追随を実施し情報収集を行い、射撃から撃破までの計算を行い、発射装置に誘導弾の発射を指令します。最後に、発射装置から誘導弾が発射された誘導弾は目標の近くまで誘導された後、誘導弾内部の誘導機能により目標を捉えて敵のミサイルを撃破します。
03式中距離地対空誘導弾(写真:2013年9月8日 金沢駐屯地祭にて撮影):射撃姿勢の発射装置搭載車両
車両番号 04-3328、所属:340高(中部方面隊 第8高射特科群 第340高射中隊 = 兵庫県小野市の青野原駐屯地)
03式中距離地対空誘導弾 諸元
- 名称:03式中距離地対空誘導弾、略称:SAM-4、通称:中SAM
- 製作:三菱電機(主契約者)
- 全長:4.9m
- 直径:0.32m
- 重量:570kg
- 弾頭重量:73kg
- 射程(推定):50km以上
- 価格:ワンセット(1個群)約470億円
- 運用に必要な人員:20人
03式中距離地対空誘導弾 発射装置搭載車両の詳細写真
ページ先頭(陸上自衛隊:03式中距離地対空誘導弾)へもどる。
Copyright © 2006-2021 Ikomaike TAKAOKA. All Rights Reserved.