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2018年9月27日~29日、錦秋、大日連山縦走


 2011年から立山の雷鳥沢キャンプ場へ毎年通って、テント場をベースキャンプにして周辺の山を登っています。奥大日岳と大日岳は日帰り登山をしたのですが、大日連山を縦走したことはありませんでした。夏は高山植物が綺麗な七福園が有名であり、秋は紅葉に染まった立山の絶景を眺められることで知られています。
 立山での登山は基本的にテント泊にしていたので、小屋泊りが必要な大日連山縦走は後回しにしていました。ここ数年は秋の紅葉時期(9月下旬)に雷鳥沢でテント泊していましたが、今年(2018年)は夏山登山が出来なかったためウズウズしていたので、この際、念願だった秋の大日連山縦走にチャレンジ?することにしました。私の場合、写真を撮りながらのユックリ登山です。大日連山縦走は、室堂平出発でも称名平出発でも、1泊2日です。なお、ガシガシ歩くだけなら(足の速い人なら)、室堂平の山小屋に前泊し、早朝出発すれば大日連山を縦走しその日のうちに称名平へ降りることが出来ると思います。
 2018年9月は毎週のように台風が日本列島を通過し、立山が紅葉ピークとなる9月下旬後半(例年紅葉は9月25日~30日にピーク)も雨の日が続きました。週間天気もコロコロ変わり、登山計画を立て難かったです。折角、大日連山縦走するので「帰りはアルペンルートを使わずに歩いて帰ってこよう(室堂平から天狗平・弥陀ヶ原・弘法と歩いて八郎坂を下り称名滝を見物して称名平へ)」てなことを思いつき、2泊3日の予定にしました。つまり希望としては3日間晴れて欲しいのです。が、そんな幸運は訪れず、大日連山を縦走する2日目だけ晴れそうな日程(当初の天気予報では、初日 曇時々小雨、2日目 晴れ、3日目 曇)の9月27日から9月29日までの2泊3日にしました。1日目の山小屋はランプの宿「大日小屋」を予約し、2日目の室堂平は常宿にしている立山室堂山荘の予定ですが天気が微妙なため予約はせずに行きました。
 
大日平の木道から見た大日岳と中大日岳(写真:2018年9月27日~29日14時30分撮影)
秋の大日連山縦走
 
称名平から大日連山を縦走し、室堂平~弥陀ヶ原~弘法を経て八郎坂を下り称名平へ戻る周回登山コース:18時間10分(コースタイムは、一般登山者を目安にし、歩行時間のみで休憩の時間は含まず)
コース概要:
1日目:所要時間 6時間35分(称名平~大日平~大日岳~大日小屋(泊り))
称名平駐車場 973m~(やや登り30分)~ 大日岳登山口 1,040m~(登り1時間50分)~ 牛ノ首 1,550m~(登り1時間10分)~ 大日平山荘 1,753m~(登り2時間30分)~ 大日小屋 2,426m~(稜線20分)~ 大日岳 山頂(三角点)2,498.2m~(稜線15分)~ 大日小屋(宿泊)
2日目:所要時間 5時間40分(大日小屋~七福園~奥大日岳~立山室堂山荘(泊り))
大日小屋~(稜線40分)~ 七福園 2,471m~(稜線1時間30分)~ 奥大日岳 2,606.1m~(下り1時間40分)~ 新室堂乗越 2,387m~(下り30分)~ 雷鳥沢キャンプ場 2,277m~(登り1時間20分)~ 立山室堂山荘(宿泊)
3日目:所要時間 5時間55分(立山室堂山荘~天狗平~美松坂コース~弥陀ヶ原~弘法~八郎坂~称名滝~称名平)
立山室堂山荘~(下り50分)~ 天狗平山荘 2,302m~(美松坂コースを下り1時間30分)~ 弥陀ヶ原~(平坦20分)~ 追分~(やや下り40分)~ 弘法~(やや下り20分)~ 八郎坂下山口~(下り1時間10分)~ 八郎坂登山口~(平坦20分)~ 称名滝~(平坦25分)~ 大日岳登山口~(やや下り20分)~ 称名平駐車場
 
大日連山縦走と室堂~弥陀ヶ原~八郎坂の地図(Google Map)
 
大日連山縦走と室堂~弥陀ヶ原~八郎坂の周回登山のコース・ポイント
1. 称名平駐車場
2. 大日岳登山口:標高 1,040m
3. 牛ノ首 1,550m地点
4. 大日平山荘:標高 1,753m
5. 大日小屋:標高 2,426m
6. 大日岳 山頂:標高 2,498.2m
7. 中大日岳:標高 2,500m
8. 七福園:標高 2,481m
9. 奥大日岳(三角点):標高 2,606.1m
10. 新室堂乗越:標高 2,387m
11. 雷鳥沢キャンプ場:標高 2,277m
12. 立山室堂山荘:標高 2,450m
13. 天狗平山荘:標高 2,302m
14. 弥陀ヶ原バス停:標高 1,938m
15. 弘法バス停:標高 1,628m
16. 八郎坂下山口:標高 1,580m
17. 八郎坂登山口:標高 1,040m
18. 称名滝:標高 1,249m
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ここまでが事前情報でした、それでは2018年9月27日~29日に大日連山縦走をした時の登山記録の始まりです。
 
3日分の登山記録で長いので、どうでもいい所?は読み飛ばし、興味のある日へ下記リンクをクリックして下さい。
 1日目:称名平~大日平~大日小屋
 2日目:大日小屋~大日岳~七福園~奥大日岳~立山室堂山荘
 3日目:立山室堂山荘~天狗平~美松坂コース~弥陀ヶ原・弘法~八郎坂~称名坂~称名平
 
 2018年9月27日(1日目)、朝の5時10分に自宅を出発、小雨が降ってました、先が思いやられます。まだ暗いので車が少なく、ビュンビュン走ります。少しずつ明るくなり、雨も弱まってきたような気がしますが立山連峰はガスの中です。5時48分にいつものコンビニ(ローソン 富山吉岡店)に寄り、朝ご飯(パン)と昼ご飯(お握り)を調達しました。再び、ビュンビュン走り、取り敢えずの目的地である桂台ゲートに到着したのは6時31分でした。平日(木曜日)雨という事で、本日の一番乗りとなりました。桂台ゲートから称名平駐車場までの称名道路(県道170号線 弘法称名立山停車場線)は夜間通行止めのため、ゲートが開くのは朝7時(7月と8月は朝6時)です。パンを食べならが、ゲートの開く7時を待ちます。待っている間に登山者?の車が数台来ました。ゲートのおじさんが6時50分少し前に来られました。少々早めの6時50分に桂台ゲートがオープン、キュルキュルとエンジンをかけて出発進行。この称名道路(桂台ゲートから称名平駐車場まで 2.8km)、急勾配、クネクネ道です。アクセルベタ踏みで頑張って走り(先頭を走るのは辛い)、称名平駐車へは6時54分に到着。2泊3日で車を置きっぱなしにするので、サイドブレーキ掛けて、サイドミラー倒して、鍵掛けを確認。登山靴を履いてストック持って、ザックを背負って、トイレで用を足して、準備万端。
桂台ゲート
桂台ゲート、6時31分着で一番乗り
称名平駐車場
称名平駐車場、辛うじて雨は降っていない
 7時20分に称名平駐車場を出発、ここからが登山なのですが、大日岳登山口まではアスファルト舗装の遊歩道(称名滝への道)のため足慣らしです。レストハウス称名の前を通り、屋根の向こうには小さく称名の滝が見えています。レストハウスを通過すると、直ぐに称名遊歩道入口。大日岳登山口へは 7時30分に到着、ここからも部分的ながら称名の滝が見えるのでパチリ。
 
称名遊歩道入口
称名遊歩道入口
大日岳登山口
大日岳登山口
 
 7時40分に大日岳登山口から山に入りました。この先、初日の目的地までは2015年に大日岳へのピストン登山で歩いているので登山道の具合やペース配分が判っているので、楽勝な気持ちで歩きました。ずっとガスっていたので称名川の対岸に広がる弥陀ヶ原や不動滝は全然見えず、写真も通過地点の記録写真しか撮れませんでした。ガスは出ていましたが、時々小雨になったくらいで本格的な雨は降りませんでした。そんなわけで文章は節約気味で書きます。この区間のより詳しい情報は「秋の大日平へ(2014年)」「秋色、大日岳登山(2015年)」のページも併せて読んでいたただければイイかもしれません。
 大日岳登山口を通過して、直ぐの「大日大岩」を7時45分に通過、「第1ベンチ」を7時55分に通過、「第2ベンチ」を8時04分に通過、「第3ベンチ」を8時08分に通過しました。なお、これらのポイント名は私が勝手に名付けているの他の人に言ってもまず通じません。
 
 8時31分に標高 1,360メートルの「猿が馬場」へ到着。登山開始から猿が馬場まで 51分でした。登山口からここまで来る間に3つベンチがありましたが、普通は素通り、ここ猿が馬場は広場になっており、ちゃんとしたベンチがあるので最初の休憩場所になります。小休止をして、8時37分に猿が馬場を出発。猿が馬場から牛ノ首までが、ガレた場所や梯子があるチョット苦労する登山道になっています。猿が馬場を出て、急になった登山道を歩いて直ぐ(約4分)に、今回の登山で初めてのハシゴとなる第1ハシゴ(鉄製)を8時41分に通過、続いて8時43分に第2ハシゴを通過、更に8時44分に崩れかけた丸太階段や滑りやすい大き目の岩がある第1ロープ場を通過しました。要するにこの辺り多少疲れる登山ルートになっています。苦しかった大日坂の登りもようやく終わりに近づき、尾根に近い場所まで上がってきたようで、上を見上げると、白い空が開けてきました。8時46分に第3ハシゴを通過、8時50分に急で比較的長い丸太階段の登山道を通過、8時51分に第4ハシゴを通過、8時54分に第5ハシゴを通過、直後の8時54分に第6ハシゴ(木組みの階段ハシゴ)を通過、第6ハシゴを登りきると右手に岩肌デコデコ砂が混じった滑りやすい場所があり登山道がそこを通ります。2015年にこのコースを歩いた時はロープの無い怖い場所だったのですが、ナント!鎖が掛けられていました。ってことで「第1鎖場」と命名、称名平から大日岳までの登山道で唯一の鎖場ですね。
猿が馬場
猿が馬場、最初の休憩場所
第1ハシゴ
第1ハシゴ
第6ハシゴ(木組みの階段ハシゴ)
第6ハシゴ(木組みの階段ハシゴ)
第1鎖場
第1鎖場
 
 8時58分に牛ノ首西端に到着、称名平の駐車場から 1時間38分、大日岳登山口から 1時間18分でした。2015年に大日岳へ日帰り登山した時は、時間的制約で頑張って歩きましたが、今回はユックリペースで登っています。牛ノ首は、文字通り「首」です。樹木が繁っているので判り難いですが、基本的に切り立った尾根道になっています。幾つもの急な場所にはハシゴが架けられ、滑りやすい岩の道も点在しています。少し歩くと、丸太の階段にロープがある場所、そこを上り、9時00分に牛ノ首 第1ハシゴを通過。猿が馬場から牛ノ首西端までの登山道に6つのハシゴがありましたが、牛ノ首に入ってから、数え続けるのは面倒なのでカウント数をリセットしました。9時02分に苔むした岩の階段を通過、ワシも最も苦手とするスベル岩です。9時03分に牛ノ首 第2ハシゴを通過、第2ハシゴを過ぎると、左手方向の景色が良くなり、ザクロ谷の向こうにある山の紅葉が綺麗だったり、振り返ると大辻山が見え、更に遠くには富山平野と富山湾も遠望できるハズですが今日は生憎のガスで景色は見られませんでした。景色の良い場所ですが登山道は、滑りやすいので慎重に歩かねばなりません。
 9時12分に牛ノ首 1,550m地点に到着。山と高原地図に「牛ノ首」と丸印がある場所です。この地点、現地には案内板など無いので普通は気付かずに通過すると思います。称名平駐車場から牛ノ首までの標準コースタイムでは 2時間20分とされており、本日のコースタイムは 1時間52分、ユックリ目に歩いていますがコースタイムよりは早いです、今のところ・・・。ここもガスで見えにくいですが。紅葉が綺麗な場所です。牛ノ首 1,550m地点を過ぎて、岩のデコデコした所を登る場所があり、前回(2015年)来た時はロープ場だったのですが、この3年の間に整備されたらしく鎖場(牛ノ首 鎖場)になっていました。鎖場を登った先に牛ノ首 第3ハシゴ(木製階段ハシゴ)があり、このハシゴを9時13分に通過。第3ハシゴを終了すると、樹間の歩き易い登山道です。大日平から歩いてくる登山者に見えやすい木の幹に「この先、滑落注意」と看板が出ているの、牛ノ首は危ない区間なのですね~。これで牛ノ首を無事通過。
牛ノ首西端の登山道
牛ノ首西端の登山道
牛ノ首 第1ハシゴ
牛ノ首 第1ハシゴ
苔むした岩の階段
苔むした岩の階段、スリップ注意
牛ノ首 第2ハシゴ
牛ノ首 第2ハシゴ
牛ノ首 1,550m地点からの眺め
牛ノ首 1,550m地点からの眺め
牛ノ首 第3ハシゴ
牛ノ首 第3ハシゴ
 
 9時15分に大日平西端(標高 1,570m)に到着。特に看板があるわけではありませんが、この場所から木道が始まるので、わたし的に「大日平西端」と名付けています。大日平山荘までは緩い登りではありますが、木道なのでまぁ平坦コース、時間節約のため、可能な限りサクサク歩きます。9時16分に大日平 第1ベンチを通過、景色が見えない場所なので、ここで休憩する人は居ないでしょうね。木道歩きと言っても、この辺り大日平周辺部で起伏があるので、木製階段と木道のミックスです。比較的低木な樹林を歩くような感じで、時期的にもう少し後(10月上旬)の方が紅葉ピークで綺麗かもしれません、今回は大日平の登山道脇の広葉樹が紅葉五分くらいでした。9時22分に大日平 第2ベンチ(標高 1,595m)を通過、ここは見晴らしが良いです。
 現地で歩けば判りますが、大日平西端から5分ほどは、大日平と言ってもワリと登りがあります。地図を見ると等高線の間隔が広くなり「平」といえるのは、標高 1,600メートルを過ぎた辺りからです。そんな訳で、景色が良くなるのも標高が1,600メートルを越えたあたりからです。大日岳と大日平のササ原を眺められるようになり、気持ちいい木道歩きが始まります。9時29分に大日平 1628m地点を通過、9時48分に標高 1715m地点にあるラムサール条約登録湿地のテラスを通過しました。この辺りまで来ると、行く手に大日平山荘が見えるようになってきました。左手にはこれから登る大日岳、右手には弥陀ヶ原が見えるはずですが相変わらずのガスで眺めることは出来ませんでした。9時50分に大日岳まで3.5kmのベンチを通過しました。
大日平西端
大日平西端
大日平 第1ベンチ
大日平 第1ベンチ
ラムサール条約登録湿地のテラス
ラムサール条約登録湿地のテラス
大日岳まで3.5kmのベンチ
大日岳まで3.5kmのベンチ
 
 9時58分に大日平山荘(標高 1,753メートル)に到着。ということで称名平駐車場から大日平山荘までの所要時間 2時間38分(標準コースタイムは 3時間30分)となりました。コースタイムよりは早いので出だしだし、これから急登が始まるのでペースは落ちるだろうな・・・。寒し小腹が空いたので、大日平山荘の玄関(休憩スペース)へ入り、行動食をパクつきました。ちょっと申し訳ないので、山小屋バッジ(500円)を購入。大日平山荘の裏側からは、称名渓谷に落ちる幻の滝「不動滝」を眺められるのですが、今日はガスだしな~、と思いながらも、行って見る、やはりガスで真っ白け!
 
大日平山荘で売っていた「大日三山縦走記念」ピンバッジ(写真:2018年9月27日10時00分撮影)、ここでしか手に入らないレア物(たぶん在庫限り)です。
「大日三山縦走記念」ピンバッジ
大日平山荘
大日平山荘
不動滝はガスの中でした
不動滝はガスの中でした
 
 大日平山荘を10時19分に出発し、再び木道歩きを開始しました。今まで東方向へ伸びていた木道が、大日平山荘の場所で90度曲がり、木道は北へ伸びています。晴れていれば、目の前にはこれから目指す大日岳と中大日岳が紅葉に染まった姿で立ちはだかって見えます。が、ガスの中で、視界は100メートルくらいしかありません。池塘が点在する場所を歩き、10時32分に木道が広くなりベンチのある1750m地点 休憩場所を通過、直ぐに一旦木道が切れて小さな沢(1748m地点の沢、ザクロ谷)を渡りました、10時35分通過。ザクロ谷の沢を渡って、上って行くと、再び木道です。最初は平坦な木道でしたが、多少の階段状、そして傾斜地に這うように傾いて取り付けられた木道もあり、段々と歩き難くなりました。そして、10時39分、先ほどの1748m地点の沢よりも大きい沢(1760m地点の沢、沢の大きさで見ると、これがザクロ谷の最上部の親方といえる沢)に来ました、モチロン木道は無くなりました。大きな石がゴロゴロした沢で、間違って沢を上っていかないようにロープが張られていました。沢を上ると再び木道出現。木道をテクテク歩き、10時44分に1780m地点 休憩場所を通過、10時49分に再び木道が切れて 1815m地点の沢を通過、沢を渡ると再び木道、流石にこの標高まで来ると地図的には大日平ではなく、斜面です。なので木道と言っても、階段状の木道が続いています。ようやく木道が終わりました、大日平 木道終点 1850m地点を10時55分に通過。
 標高 1,850メートル地点で木道が終わり、樹林帯に入りました。地図を見ると徐々に等高線の間隔が狭くなり急坂、地図を見なくても目の前を見れば十分過ぎる急坂が待ち受けているのは一目瞭然。この先、登山道は急になり、岩ゴロの沢を何度もわたることになります。今日は濡れていますが、幸い雨が降っていないので増水もしていないので、スリップだけを注意して頑張って登ります。
 11時23分に地面に落ちている「大日岳・水場近し」案内板を通過。水場近しの案内板を見てから、ガレた沢と登山道が交互するようになりました。標高 2,000メートルから2,300メートルくらいまでは、登山道はジグザグで急な斜面を直登するコースとなっています。11時28分に1980m地点の沢(水場)を通過しました、大きな岩がある沢で、前夜の雨か水の流れていました。水場近しの案内板の直近の沢ですが、ここでは水汲まんな・・・。 11時35分に1988m地点の沢を通過、11時36分に2005m地点の沢を通過、11時40分に「大日岳 1.9km 大日平 1.8km」指導標に到着。この場所(標高 2,020m)が、大日平(標高 1,753m)と大日岳(標高 2,498.2m)のおおよそ中間地点らしいです。ただし、標高差でみると 267m 対 478mなので、まだ3分の1しか登っていないことになります。この指導標から数メートルの場所にガレ石の沢があり、チョロチョロと水が流れています、つまりこの場所も水場ですね。水は在るけど流れが弱いので水場には不適かな。11時43分に2035m地点の沢を通過、わりと水が流れており、水を汲めそうな水量です。
 11時54分に標高 2060メートルくらいに場所に到着、わたしの好きな場所です。左手を見上げると岩肌の崖(大日岳の南尾根にある2164mピーク)があり赤や黄色に紅葉した木々と緑の針葉樹が混ざりあい、ちょっとした景観になっています。晴れてバーンと見えるのもいいですし、今回のようにガスで薄っすらとした風景も見事です。しばし、立ち止まり、「あーでもない、こーでもない」と構図を考えながらパチリパチリ。もうじき12時なので滅茶苦茶お腹が空いてきたのですが、我慢して進みます。11時59分に2090m地点 水場を通過、この水場が昭文社発行の山と高原地図に記載されている水場です。大日平山荘から2090m地点 水場までの所要時間 1時間40分、標準コースタイムは 1時間10分なので、大幅に遅れています。12時01分に2095m地点の沢を通過、12時08分に2123m地点の沢を通過、ここは水が流れ落ちているのでしっかりと水場と言えます。すぐ先にゴロ石の小さな沢(2125m地点の沢)もあります。12時23分に2130m地点の沢を通過。2130m地点の沢を越えた場所の登山道左手に「大日平 ←→ 大日岳・奥大日岳」と書かれた指導標があります。季節や天候次第ですが、2130メートル付近が最後の水場となります。
「大日岳・水場近し」の案内板
「大日岳・水場近し」の案内板
1980m地点の沢
1980m地点の沢(水場)
2035m地点の沢
2035m地点の沢(水場)
2123m地点の沢(水場)
2123m地点の沢(水場)
称名廊下と大日平
2030m付近から見た紅葉の山(中大日岳の南尾根)
緑、紅葉、黄葉
大日岳から南へ伸びる尾根の2164mピークの紅葉、黄葉、緑
大日平と称名渓谷
2150m付近から、大日平と称名渓谷
再びガスに覆われる弥陀ヶ原
再びガスに覆われる弥陀ヶ原
 
 12時46分に鏡岩の真下(鏡岩下の登山道の標高が 2,230メートルから2,250メートル程度)に到着、かなりデカイ岩の塊、正確には岩の崖です。昼ご飯、まだなのでお腹ぺこぺこ、ガスも出てきて寒くなってきた。防寒着なんてしゃれたものは無いのでカッパを着込んで、朝来る途中のコンビニで仕入れたお握り(2個)を昼ご飯として食べる。
 13時04分に昼休憩を終わり鏡岩を出発、鏡岩を過ぎても登山道は急で、時たまある岩岩の場所では、疲れた足に頑張って頂きよじ登り、エッコラショ。鏡岩から標高差50メートルほど進むと、斜面を斜めに横切り上るようになり次第に登山道は今までと比べ緩やかになります。標高 2,320m付近で黒いビニールパイプ(沢から大日小屋への給水パイプ)が登山道脇にあり、登山道は斜面をトラバースするようになり、もう少しで山小屋、と期待が膨らみます。薄いガスの中を歩きました、ローソク岩の写真を撮りたいのですが、今回もよく判らない・・・(たぶんあれだと思う岩はあるのですが、ローソク感(グンと立った感じ)が無いのです)。13時48分に最後のハシゴ(標高 2,392m)を通過、13時50分にローソク岩らしきものを確認、13時51分に漸くガスの中に大日小屋の屋根が見えました。
鏡岩
鏡岩
南西側から見たローソク岩
南西側から見たローソク岩
登り最後のハシゴ
登り最後のハシゴ
東側から見たローソク岩
東側から見たローソク岩
 
 登りに上って、13時53分に大日岳と中大日岳の鞍部手前の登山道が二又に別れる場所へ到着、指導標あり。真っ直ぐ行き鞍部で左へ曲がって進めば大日岳、登山道を右へ進めば大日小屋の横へ出ます。今日は大日小屋へ泊る予定なので、大日岳へは直接行かず、まずは大日小屋へ向かいます。登山道脇にはチングルマの群落があり、葉っぱが赤く紅葉しています。
 ユックリ歩くながら写真をパチリパチリ、14時03分に大日小屋へ到着しました。前日に予約した時に即答で「泊まれますよ。」と言われたのでガラガラかと思ってたのですが、満室に近い状態(8割くらいの客入り)でした。大日小屋には宿泊室が2つあり、ワシは宿泊室2「奥大日」って部屋(蚕棚の2段ベッド)でした。まだ明るい時間だったのですが、晴れていれば小屋の前から剱岳を眺められるのですが、外は小雨交じりのガス、大日岳へ行くどころか外にも出ずに過ごすことにしました。宿泊室は暖房が無く寒いい上に照明も無いので、食堂でビール飲んで暖まってました。晩御飯は魚フライ、味は普通、稜線の山小屋でこれだけ食べられば文句なしです。晩御飯の後片付けが終わり、18時40分頃からランプの灯った食堂で大日小屋名物「ギターのソロコンサート」がありました。消灯までは食堂でお喋りタイム、百名山のお話を登山者から聞いて勉強になった!やはりワシには無理そうです。就寝時間になり布団に入りましたが、ナカナカ眠れず、晴れてたら星撮りでもしようかなと、外を見るもガス・・・、眠れぬ夜でした。
 
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 2018年9月28日(2日目)、眠りが浅く2時間毎に起きて外を見ましたが、3時になってもずっとガスのまま、これじゃ紅葉の立山を眺めながら大日連山縦走は無理か~、ってあきらめムードでした。4時過ぎて、起き出す人が数人、ガスなのにな~と考えながらも念のため外を見ると、満天の星空!でした。慌てて準備しました。スタートダッシュ出遅れて、外に出たのは4時45分頃になりました。星は見えましたが、剱岳の稜線近くは薄明で白くなり始めてました。撮影開始は4時54分でした。太陽は、6時02分に奥大日岳と中大日岳の間から昇りました。1時間強の日の出撮影寒かったです。1日目はガスで展望が無かったので大日岳へ行きませんでしたが、これだけ綺麗に晴れているので朝の散歩に大日岳へ行くことにしました。
 6時12分に大日小屋を出発、6時13分に大日岳と中大日岳の鞍部を通過、ここからは剱岳はもちろん見えますが、反対側(南西)を見ると桑崎山が雲海に浮かんで見えました。ここから大日岳まで標高差 85メートル(登り 20分)、ちょうどいいウォーミングアップ。6時30分に大日岳 最高地点(標高 2501m)の東側を通過(登山道が無いので最高地点には立てません)、6時33分に大日岳 山頂(三角点、標高 2498.2m)に到着、日の出狙いのカメラマンは朝ご飯を食べるために山小屋へ戻られたので、山頂はガラ空きでした。もう斜光の時間も終わっているので、光り満載で普通の写真しか撮れませんでしたが。360度展望出来て気持ち良かったです。20分程山頂で休憩&写真撮影し、6時52分に大日岳山頂を出発、7時04分に大日小屋へ到着しました。
剱岳、薄明の時
剱岳、薄明の時
雲海に桑崎山
雲海に桑崎山
大日岳からの眺め、西から北東方向(パノラマ写真:2018年9月28日 6時36分撮影)、富山平野~毛勝三山~北アルプス~剱岳~剱御前~奥大日岳~別山
大日岳からの眺め
 
 朝ご飯の代わりに弁当を頼んでいたので、お弁当を持って食堂へ一人パクパク。登山者の大半は既に出発しており、食堂では小屋番の兄さん二人が朝食中でした。気の利いた山小屋なら、お茶を出してくれるな~と思ってたら、朝食食べ終わった兄さんが、お味噌汁を持ってきてくれました、サンキュ~。のんびりご飯食べ、昨日撮りそびれた小屋内の写真をパチリして、荷物をザックに詰めて準備完了。おっと、飲み水補給、洗面所の水を汲みましたが、なんか刺激的な味(舌がチクチク)、これは呑めん、と食堂へ行き「水、下さい」と言いましたが、飲み水はミネラルウォーターの販売のみとの事でした。700mlくらい残っているので、結局、水を買うのはヤメにしました。
 7時35分に大日小屋を出発しました。本日は、左に剱岳、右手に紅葉の立山を眺めながら大日連山縦走、晴天の良い山旅が出来そうです。朝方の冷え込みで霜が降りているようで、高山植物が砂糖菓子みたいになって美味しそうです。大日小屋の前から東へ登山道を登り、途中の2450メートル付近で眺めが良く写真をパチリパチリ、称名滝の落ち口や南側の山並み(薬師岳、桑崎山、白山、富山平野)がよく見えました。
 7時50分に中大日岳(標高差 2,500m)に到着、山小屋を出発して15分ですが、写真を撮らなかったら10分くらいで着いていたと思います。中大日岳の山頂は広場も祠も無い、単なるピークでした。登山道を登り切った場所なので山頂かな?とキョロキョロすると、大きな岩の上に板切れがあり、擦れた字で中大日岳と読めたので山頂だと改めて確認。折角なので岩の上によっこらしょ、360度の展望を期待しましたが生憎なことに薬師岳方向にハイマツが茂り、そこだけ見えず270度?くらいの展望でした。ここまで来ると、東側がよく見えるようになり、立山、室堂、地獄谷、天狗平がばっちり見えました。ただし、朝なので(太陽のある東方向を眺める)完全に逆光で、暗く見え、錦秋の立山かは判別できません。つまり太陽を考える、午前中に大日岳から奥大日岳方向への縦走は景色を期待できないってことですね、残念。
 そして、7時56分に中大日岳を出発、次の目的地は七福園です。山頂から標高差にして20メートルほど下ると、平坦な地形へ出ます。木道のある風衝草原を歩きます。イネ科の高山植物が生い茂り、所々でチングルマが紅葉していました。
 
中大日岳の東にある風衝草原(写真:2018年9月28日 7時58分撮影)
中大日岳の東にある風衝草原
霜で縁取られたチングルマ
霜で縁取られたチングルマ
朝日のチングルマ
朝日のチングルマ
霜の付いた蜘蛛の巣
霜の付いた蜘蛛の巣
凍った池塘
凍った池塘
 
 風衝草原の木道を気持ちよく10分程歩くと(霜が降りてて、滑りやすかったので多少おっかなびっくり)、目の前に岩が点在し、紅葉した高山性低木とハイマツが混じりあう場所に出ました。簡単に表現すると「庭園」みないな場所です。ここが大日連山の有名な「七福園」、後方には借景ともいえる剱岳がみえます。
 8時13分に七福園(標高 2,481m)に到着、野趣のある日本庭園って感じの場所です。七福園に入る(正確には登山道は北側の脇の方を通過)前に、キョロキョロすると、南側の景色が良さそうなのでそちらへ行って見ると絶景が広がっていました。眼下に弥陀ヶ原が広がり称名渓谷が切れ込んでいます。それでよく見ると、昨日はガスで見られなかった「幻の滝、不動滝」が弥陀ヶ原から称名渓谷へ流れ落ちているのを見ることが出来ました。不動滝は、大日平山荘の裏と残雪期の弥陀ヶ原北端部からしか見られないと聞いていたのですが、七福園からも眺められるんですね。この場所からは、立山~(槍・穂高連峰)~水晶岳~薬師岳~桑崎山~白山を眺めることが出来ました。実はワシ、七福園ってのは高山植物のお花畑が広がる場所だと勘違いしてました!秋なので間違っているかもしてませんが、高山植物のお花を楽しむ場所ではないと思います。大日連山は高山植物が有名ですが、この場所ではなく、先ほど歩いた風衝草原とかこの先の登山道で高山植物が綺麗なのだろうと考えました。今朝、大日小屋の兄さんに聞くと「紅葉シーズンより、高山植物の咲く夏山が登山客多い」とおっしゃっていたので、夏に大日の高山植物を楽しみに来たいです。
 
七福園と剱岳(写真:2018年9月28日 8時13分撮影)
七福園と剱岳
 
 登山道は七福園の巨石の下を通り、ちょっと岩場を下りました。目の前には、大日連山の稜線上に登山道が伸びており、2450mピーク手前までは高低差が少なく楽に歩けそうです。南東方向には立山の稜線があり、室堂平と天狗平、立山アルペンルートのバス道、室堂のでは地獄谷が噴煙を上げ、地獄谷を流れた水がソーメン滝となり称名渓谷へ流れ落ちているのも見えました。登山道沿いは高山植物が多そうで、季節外れ?というか最終盤ギリギリのミヤマリンドウの青い花が咲いてました。鳥の鳴き声に振り返ると、七福園の北側の空でホバリングっぽい飛翔の鳥が飛んでいました、たんぶんチョウゲンボウかな。風衝草原っぽい場所を歩いて、8時38分に2425m鞍部を通過、といっても140メートルくらい緩やかなアップダウンが続く登山道で、ここが鞍部って場所は不明瞭で、標識もありません。そもそも私がそう名付けただけです。
 2425m鞍部の東には2450mピークがあります。登山道はこのピークの北斜面をトラバースします。ここからの登山道注意です。最初は緩斜面を巻くラクな道ですがピークを過ぎて下りに入るあたりから怪しくなり、まず岩ガレの道になり、横棒を滑り止めとした木製の橋みたいのがありまして、朝露で濡れて下りなのでスリップしないか冷や冷や、そこを通過するとトドメのような2450mピーク北東の鎖場(8時50分に通過)があります。岩の崖(壁)を通過する鎖場、歩く幅が充分に広いので必要以上にビビることはありませんが慎重に通過。鎖場を無事通過し、登山道は下りへ、そして風衝地形っぽい所に入り、正面に奥大日岳が聳えているのを見上げます。
 8時57分に奥大日岳・中大日岳 最低鞍部(標高 2,385m)を通過、この場所が大日連山の稜線で一番標高の低い場所です。ここから奥大日岳までは、大日連山縦走の核心部的なルートで、岩場の登山道(ハシゴや鎖場あり)です。最低鞍部から稜線を登り、9時04分に2409m地点を通過、ここは2011年に雷鳥沢キャンプ場から大日岳へピストンしようとして、挫折して引き返した場所、ワシの登山人生で途中で引き返したのは2回だけで、そのうちの1つ、安直な気持ちで来て鎖場とハシゴでビビリ、この場所から見た稜線のアップダウンを見てその先の行程に不安を感じ引き返したのでした。
 9時16分に2456m 鉄梯子に到着、見上げるほどの立派なハシゴです。夏だと草わらわらで緑に覆われた感がありますが、流石に紅葉の時期なので草は枯れ、ステンレス?の立派なハシゴが「ドヤ!登ってこい」と立ちはだかるように見えます。大きな梯子をエンヤコラ登り、下を見るとウヒャヒャ・・・ハシゴから真っすぐ谷までストンと落ちてるようで怖かったです。梯子からは左手へザレた岩の登山道を1分ほど緩やかに登ると今度は2474m 鎖場です。ここはちょっとした大きな岩の壁をよじ登り気味に通行、怖くありません(ただし濡れていると滑りそうな岩です)。ここから奥大日岳までは尾根筋のやや南側をトラバースするように緩やかに登っていきます。山頂手前に鎖場があるだけでのんびり景色を堪能しながら歩けます。弥陀ヶ原から天狗平そして室堂平へと続くアルペンルートの車道、立山~浄土山・龍王岳~鬼岳~獅子岳~薬師岳、更に遠くには槍ヶ岳と穂高連峰も見渡せます。9時33分に2538m 池塘を通過、9時48分に再び奥大日岳山頂が見えてきました。山頂の広場で休憩している登山者も遠目ですが確認できます。だたし近そうで歩くと遠いんです。10時くらいになって太陽の向きがよくなり、錦秋の立山って感じになってきました。大日小屋をもっとゆっくり(できれば8時過ぎ)出発すれば「錦秋の立山を眺めながら大日縦走」だったのですが・・・仕方がない、とか考えながら歩きました。9時52分に奥大日岳下の鎖場を通過、9時54分に大日岳/奥大日岳山頂/新室堂乗越 分岐(大日小屋分岐)を通過、大日岳方向から登ってくると登山道が左と右へ別れています。奥大日岳 山頂(三角点)へ行くときは左へ、時間が無いとか何度も行っているので今回はパスってときは右へ曲がって剱御前・室堂(雷鳥沢)方向へ行きます。
七福園から2450mピークへの登山道
七福園から2450mピークへの登山道
ミヤマリンドウ
ミヤマリンドウ
2425m鞍部
2425m鞍部
2450mピーク
2450mピーク
2450mピーク北東の鎖場
2450mピーク北東の鎖場
奥大日岳・中大日岳 最低鞍部
奥大日岳・中大日岳 最低鞍部
2456m 鉄梯子
2456m 鉄梯子
2474m 鎖場
2474m 鎖場
2538m 池塘
2538m 池塘
奥大日岳下の鎖場
奥大日岳下の鎖場
 
 9時56分に奥大日岳 山頂(三角点)へ到着、奥大日岳の山頂は今回を含めて3回目です。薬師岳がガスで見えませんが、それ以外は綺麗に見えています。3回目にして初めて、剱岳が完全に見えており、立山も綺麗に紅葉しています。例によって、写真パシャパシャ、山頂からの360度動画を撮影し、自撮り記念写真、一眼レフなので構図が難しくうまく撮れないので大日小屋で一緒だった登山者が居られたので、シャッター押してもらうことにしました。晴れて気分よく大日縦走でき、ハイテンションになったので、今日は室堂で泊まることに決め、山頂から立山室堂山荘に電話して予約。がら空きかと思ってましたが、それなりに込んでいるようで、即答ではなく宿帳?を調べて「大丈夫です。」って回答でした。
 割と頂上に長居(35分)をして、10時33分に出発。10時35分に奥大日岳 池塘を通過、池塘の向こうに剱岳が見えるので、池の水鏡に「逆さ剱」写らんかな~と散々背伸びしたり縮んだりしましたが無理でした。10時48分に奥大日岳 三角点/最高地点 分岐を通過、分岐点で登山者がこの場所で何か悩んでそうだったので聞くと「こっち(最高地点のほう)の方は通行止めのようだけど、どうなの?」って聞かれたので、「最高地点への道です。踏み跡もあるし特に危険ではないです。」ってな会話をして別れました。この分岐点までが大日連山の稜線歩き、この先は尾根の南側のトラバース道、2471m鞍部から再び尾根に出て剱岳を眺められますが、地形的には大日連山と言えるか素人的には判りません(奥大日岳と剱御前の鞍部って表現になるのかな?)。ワシ的には大日連山縦走はこの場所で終了、ここからは目を皿にして雷鳥を探します。経験的にこのトラバース道から室堂乗越あたりでの雷鳥遭遇確率高い、と思う。11時06分に2471m 鞍部を通過、剱岳が再び見えるようになりました。少しガスが出てきたようです。完全なピーカンだと写真的には不向き、多少のガスならアクセントになるので歓迎します。
 11時20分にカガミ谷乗越 2511mピークに到着しました。カガミ谷乗越はビューポイントです。西側は奥大日岳があるので遠くは見えませんが、北からグルリと開けた絶景です。剱岳~立山~浄土山と室堂平~天狗平を眺めることが出来ます。カガミ谷乗越を過ぎると標高差 80メートルを一気に下ります。その登山道からは立山と室堂平の紅葉が美しかったです。大日連山縦走も良いし、室堂から奥大日岳への日帰り登山でも充分堪能できます。谷に視線を落とすと浄土川(称名川)の流れる場所に白い塊のようなものが見えます、これがツバクロ滝、また少し右側に地獄谷から流れ落ちるソーメン滝も見えます。11時44分に2410m 鞍部を通過、進行方向(東側)に2440m ピークがあり尾根は登りになりますが、ピークの南側へ巻くように登山道があるのでこの先は緩やかな下りです。もうじき12時、朝から綺麗に晴れていましたが、ガスが早月川の谷から上がってきました、もう剱岳は無理かな・・・。
 11時57分に室堂乗越の広場を通過、2440m ピークの南側の登山道を歩いていた10数分間でガスがモクモクしたらしく、剱岳は見えなくなっていました。立山は綺麗に見えるので我慢かな~。お剱の展望もなく、12時近くでお腹が空いているので、先へ進みます。12時00分に地理的な室堂乗越(最低鞍部)を通過、登山道は2390m ピークの南側を巻く道なのでほぼ水平移動の楽々です。12時11分に新室堂乗越を通過、浄土川の河原までずっと下りです。最初は岩々の急な下り、急傾斜なので見晴らしは最高です。腹減ってるけど、昼食は雷鳥沢キャンプ場で食べる予定にしているので、写真撮りつつ急ぎます。急坂を下り、緩やかな登山道を歩くと木道になります。左手に雷鳥坂、正面はテントの花が咲いてる雷鳥沢キャンプ場に立山、右手には雷鳥沢ヒュッテと地獄谷、周りは紅葉が綺麗です。立山や剱岳の斜面の紅葉は枯れた感が強かったですが、雷鳥坂下部の紅葉はやや過ぎているもののピークって感じでした。今年は夏が異常に暑かったので、全然ダメな紅葉になるかな心配してましたが、例年よりやや劣る程度のまずまずの紅葉でした。12時41分に剱御前/奥大日分岐を通過、浄土川の河原をテクテク歩き、12時45分に浄土橋へ到着。浄土川の流れと立山の写真を撮ろうと対岸の河原へ降りると、カメラマンの爺ちゃんが「入る、邪魔」って感じでワシを追い払おうとしてる・・・。橋の下へ隠れるようにしたけど、超広角で撮ろうとしてるらしく「入る、邪魔」って・・・、爺ちゃん、どんだけ偉いねん!出来るだけ後方で10分程待っても爺ちゃん撮り続けてて、もう待てんので前に出て写真撮りましたよ。
 
秋のカガミ谷乗越から展望(パノラマ写真:2018年9月28日11時21分撮影)
カガミ谷乗越から展望
2471m 鞍部
2471m 鞍部
カガミ谷乗越
カガミ谷乗越
新室堂乗越からの眺め
新室堂乗越からの眺め
雷鳥坂
雷鳥坂
 13時00分に雷鳥沢キャンプ場に到着。6月末にこのテント場で知り合ったじいちゃんが紅葉の時も長期滞在するよ、と言ってたのでご挨拶と思い、テントの所へ行きましたが、生憎、散歩に行かれてて会えませんでした。11月初に上高地の小梨平キャンプ場で再開した時に「そういえば、誰か来とったよ、と近くのテントの人が言ってた」とのことでした。テント場って、見てないようで皆見てるんだよね~。それから、写友さんが昨晩、剱御前小舎に泊って、昼過ぎには雷鳥沢で写真撮ってる、との事だったので探したけど、これも会えず。ここらで、お腹減ってどうにもならんので、昼食、まぁ行動食のカロリーメートなのでうまくは無いけどね。食べて元気になったので、キャンプ場の東端(浄土川の崖近く)まで行って、紅葉の立山を撮りました。
 
浄土川と立山(写真:2018年9月28日 12時43分撮影)
浄土川と立山
 
 13時19分に雷鳥沢キャンプ場を出発、立山にもガスが懸かりはじめ景色は期待できません。これから本日最後の苦行、雷鳥荘までの標高差 100メートルの階段登山道、いつもの事ですが、ホンマにシンドイです。何回立ち止まったか判らないくらいなペースで登り、13時43分に雷鳥荘近くのベンチで休憩、テント場見下ろし、頑張って登ってきたことを確認、正面には紅葉で色づいた雷鳥沢、綺麗でした。長い休憩すると体が冷えるので、1分で切り上げ、出発、りんどう池を右手に見ながら下り、池の東端からは階段登山道をぐっと登ります。ここでU字に登山道が曲がっているので、りんどう池はまたもや右手に見え、左手には血の池、雲が出てきて太陽が隠れがちなので色の鮮やかさが無いので紅葉的にはイマイチな景色です。この辺りで写友さんを発見、カメラ2台に大三元レンズそして三脚、気合入ってます、尊敬。14時03分にエンマ台、14時12分にみどりが池、雲が流れていたので良い状態を期待して10分程みどりが池を撮って、来た道を引き返し、14時34分にみくりが池へ、もうガスでみくりが池からの立山は撮れませんでした。観念してみどりが池を経由して、今日のお宿「立山室堂山荘」へ向かいました。なんでこんなに、行ったり来たりしたかと言うと、ひたすら雷鳥を探していたわけです。奥大日岳から雷鳥沢キャンプ場の区間は雷鳥に逢える確率が高い場所なのですが、気配すらなく完敗。キョロキョロしながら、みどりが池へ向かっていると、茂みの中を覗いている人が居られ、聞くと「中に雷鳥がいます」ってことで、見て見る、枝が邪魔になりますが、いました。今回の山旅で最初の雷鳥です。気をよくして、キョロキョロと雷鳥を探しながら歩きましたが、見つからないまま、15時18分に立山室堂山荘へ到着。チェックイン?を済ませ、お部屋へ行きました。先客がおられ、「え~」って感じで迎えられました。既に3人分の荷物があり、ワシが来たことで6畳の部屋に4人となったのです。まぁ、ギリギリ布団は敷けるのでイイんじゃね~って思ったです(それは後から来たのでそう思えるので、先客にしたら、来やがった!って感じですかね)。折角の相部、仲良く情報交換。一人は初めての3000m級登山で今日立山に登ってきたらしい、勝手が判らず、荷物を山小屋に置くことなく、荷物一式担いで山頂へ行って来たらしい、体力あるね~って感心。
りんどう池と奥大日岳
りんどう池と奥大日岳
血の池
血の池
みどりが池
みどりが池
みくりが池
みくりが池
 晩ご飯は18時から、夕食前に夕焼け撮影で外へ出ました。みどりが池からの立山を定点観測のように撮っているので、みどりが池へGo~。三脚立てて待機しましたが、最初は立山が少し見えていたのに次第にガスで覆われ全然が見えなくなり、我慢ならずに、移動。山49岩まで行くと数人の人だから、期待して見ると、ラッキーなことに雷鳥さん、足環を見るとこの辺を縄張りにしているオス雷鳥でした。6月の繁殖期に若オス雷鳥と壮絶な足蹴り決闘を繰り広げ深手を負ったと聞いて心配しましたが、足を多少引きずっているがナントか生きながらえているようです。嬉しくなって、パチリパチリ、春に見たことのある雷鳥カメラマンが居られたので暫しお喋りタイム。話し込んでいる時に、ふと立山を見ると、夕焼けで赤く燃えている!慌ててみどりが池へダッシュ。先客が居られ「さっき良かったよ!ガスの中から夕焼けに燃える立山が浮かび上がって」と仰ってました。残念、気を抜いて移動したらあかんな、反省。そして夕焼け終わりみどりが池のところでお喋りタイム、で、ふと見ると(なんか既視感・・・)、また夕焼けが始まった、二度焼けでした、またまたパチリパチリ。寒くなってきたし、流石に三度焼けは無いよ~とか言いながら、お別れして室堂山荘へ戻る、西側の富山平野上空が雲海でナカナカの夕焼けでした。
 相部屋の人たちと晩御飯を食べ、ビール飲んでお喋り。部屋に帰って、また飲んで、要するに寝るまで飲み続け~、まぁ吞み過ぎでした。明日の朝、早起きできるだろうか?と思いながら寝ました。かなり飲んだのですが、やっぱ、知らない人が3人もおるし、枕が違うので、眠りは浅かったです。
薄いガスをまとった夕暮れ立山
薄いガスをまとった夕暮れ立山
みどりが池にアーベントロートの立山
みどりが池にアーベントロート立山
夕焼け空
夕焼け空
雷鳥
雷鳥(オス)
 
 2018年9月29日(3日目)、4時半に起床。立山室堂山荘で同室となった他の人たちは寝ているので、荷物を廊下に出して、着替えと出発準備。幸い?二日酔いにはならず頭痛は無し。今日は室堂を出発して、弥陀ヶ原と弘法を歩いて八郎坂を下り称名平の駐車場へ戻ります。時間的には余裕なのですが、天気予報は9時には雨が降りそうなので、急ぐわけです。なんとか逃げ切って雨に降られないことを祈ります。
 5時15分に立山室堂山荘を出発、少し寒いもののこの時期にしては暖かいかも、とりあえず雨は降っておらず一安心(猛烈な台風24号が沖縄近海にあり、本州南岸にある秋雨前線が刺激され、日中は雨予報)、薄暗い中、室堂平をテクテク。5時26分に天狗平への分岐点を通過、ここまでが室堂平(平坦な散策道)、この先は登山道で最初は緩やかな下り、途中から急傾斜です。薄暗いので石に躓いたり滑らないように注意しながら下る、やっぱヘッドライトでの行動は苦手です。振り向くと日の出が近いのか浄土山の空が明るくなってきました。急な階段を下って、5時36分に大谷分岐を通過、ここが天狗平の東端です。2011年までこの分岐から水平歩道を通って地獄谷へ行けたのですが、火山ガスが多くなったので現在は通行止めになっています。天狗平といっても、多少のアップダウンのある道です、散策道に近い幅広の登山道で歩きやすいです。右手には剱岳がしっかり見えているし、振り返ると浄土山の空が薄紅を差したように僅かに朝山、天気持つのか?と甘い期待をしてしまう、やっぱ甘ちゃんやわ、ワシ。急ぎ足がらも景色を堪能しながら歩きました。
早朝、天狗平からの立山と浄土山
早朝、天狗平からの立山と浄土山
天狗平からの剱岳
天狗平からの剱岳
 
 5時58分に天狗平山荘に到着、小屋前には三脚立てた日の出撮影のカメラマンが5人ほど寒い中立っておられました。45分間の急ぎ足、ちょっこし疲れたので水飲んでカロリーバー食べて小休止。朝弁当を食べようかと迷ったのですが、雨の降ってない時に少しでも進みたいのでここでは我慢。
 天狗平から弥陀ヶ原への登山道は、「獅子ヶ鼻岩コース」と「美松坂コース」の2つがあります。獅子ヶ鼻岩コースは、最初と最後は木道歩きで間は沢と鎖場のある岩々のアップダウンの激しい登山道、コースタイムは2時間20分で、2回通ったことがる既知のコースです。美松坂コースは、コースタイム 1時間30分、ワシまだ歩いたことが無く(地図を見ると天狗山の北東斜面をトラバースし下る登山道、比較的ラク?)、地図には「旧道」と記され歩く人が少なく整備状況が悪いとも聞いたことがあります。思案のしどころ、知っているコースだけど長くて沢や岩場のある難コースを歩くか、初めてのよく判らないコースだけど時間が短くて済む・・・。まぁ最初から決めてました、短期集中?で「美松坂コース」です。コースタイム短いし、地図を見た限り緩い下り、楽勝でしょう、多分、実は甘かった!
 6時04分に天狗平山荘を出発、天狗平山荘の左脇から登山道に入ります。山小屋裏は荒れ地で、登山道も岩々で少し進むと沢を渡ります。沢を渡り1分くらい歩いたら、小雨が降りだし、やみそうになく、カッパを着ることに来ている間も雨足が強くなり本降りになる気配だったのでザックカバーとスパッツ着けて、テムレス手袋(夏用)もしっかり履いて、完全装備です。テムレスは初使用なので楽しみです、ホンマに汗を吐き出して手が濡れんのか???6時14分に再出発、5分から10分程は岩の登山道を歩き、その後は樹林を歩きました。なお雨によりカメラをザックにしまったので、これより後の写真はスマホです(ワシの場合、一眼レフ写真もスマホとあんまり変わんが)。美松坂は紅葉が綺麗なのですが、苔の生えた大きな丸石の登山道で滑って危ないので下ばかり見て歩いたので、紅葉は堪能できず。樹林歩き、時々見晴らしの良い場所がありますが、雨でガスが懸かり、展望も悪く、気持ちはブルーだよ、兎に角、滑ってコケない事だけに集中し歩きました。ずっと緩やかな下りだったのですが、最後の標高 2,050m~1,970mくらいの場所は急な登山道を一気に下りました。
 7時17分に弥陀ヶ原、美松坂への入口を通過し、アルペンルート・高原バスの車道に出ました。無事に美松坂コースを歩き終わったわけですが、雨降りの日とか地面が濡れている状態での美松坂コースを下るのは止めた方がいいです。この条件で次は無いかな。雨の中を車道をトボトボ歩き、7時22分に弥陀ヶ原バス停に到着、ここは立派なバス停(有人切符売り場、待合室とトイレ付)、上等な小屋って感じでストーブもあり、ゆっくる休憩できます。バスには乗らないけど「失礼します、休憩させて下さい。」と声をかけて入りました。ここで立山室堂山荘で作ってもらった弁当(中身は毎回同じ)を食べました。
天狗平山荘裏の沢
天狗平山荘裏の沢
美松坂コースの登山道
美松坂コースの登山道
美松坂の紅葉と大日連山
美松坂の紅葉と大日連山
弥陀ヶ原、美松坂への入口
弥陀ヶ原、美松坂への入口
 
 7時35分に弥陀ヶ原バス停を出発、弥陀ヶ原からは美女平まではアルペンルートの車道沿いに木道(歩くアルペンルート)が設置されています。が、雨の日に木道を歩くのは滑るし、所々壊れて傾いている木道なので、転倒の危険回避という事にして、今日は緊急避難として車道を歩くことにしました。法令で徒歩が禁止されているわけではないのですが、カーブが急で見通しの悪い場所もあり、基本的に車しか走っていない道を歩くので本来は歩かないほうがいいです。雨の中、バスに注意しながら車道をテクテク、7時45分に追分料金所を通過、7時48分に追分(車道と登山道の交差する場所)を通過、ズンズン歩く。バスに乗ってると判らんけど、車道でも結構な斜度の坂で、クネクネ道で標高を稼いでいるのが歩くとよく判ります。アルペンルート定期バス以外も臨時便、普通の観光バス、更には山小屋とか山岳警備隊の車とか朝から少なくない数とすれ違いました。8時16分に七曲りの上部を通過、雨の中、車に注意しながらクネクネ歩くのは意外と疲れます(バスの運ちゃんにも迷惑だろうな)。8時26分に七曲りを歩く終わり、弘法(弘法バス停)に到着。車道から八郎坂方向(北)へ登山道を入って直ぐの場所に弘法休憩広場があり、この場所がかつて弘法小屋があった場所で東へチョット入った場所には弘法清水跡(弘法大師が地面に錫杖を突き立てたところ 清水が湧き出たと伝承)があるらしいので、確認のため見に行きました。どこかで見た地図だと弘法休憩広場から東へ入った場所にあるようだったので、踏み跡のある草地に入り、突き当りに笹の広場がありました、特に看板も無いので判りませんがこれが弘法清水跡かな?探しても何もないので撤退し車道へ戻りました。弘法清水探しは5分で切り上げ出発、8時34分に三角形の弘法公衆トイレ(三等三角点「称名滝」、標高 1,612.2m)を通過、しまった三角点の写真撮り忘れました。8時41分に八郎坂下山口を通過しました。弥陀ヶ原から八郎坂下山口までの今日の所要時間は 1時間6分でした。登山道を歩いた場合の標準コースタイムは 1時間20分なので、早いような遅いようなです。
七曲り
七曲り
弘法清水跡?
弘法清水跡?
 八郎坂下山口からは、車道を離れて登山道へ入りました。まずコンクリート階段を降りて、樹林の平坦な道を歩きます。8時43分に八郎坂上の休憩広場を通過、2014年に通った時は木製ベンチが朽ちて座るところが無い休憩場所でしたが、新調されたようで綺麗なベンチが並んでいました。8時49分に弘法/美女平/八郎坂の分岐点を通過し、八郎坂へ入りました。八郎坂は、弥陀ヶ原から称名川への崖(岩壁?)に造られた登山道で、標高差 500メートルです。近くに落差日本一の称名滝があり、滝の水が飛沫となり、登山道は湿度が高く、岩に苔が生えてます。崖の登山道なので、急斜面&岩だらけって事で滑ります。ただでさえ滑るのに雨が降ってます。普段のワシなら、雨降りに八郎坂なんて敬遠するんですが、「大日連山縦走し歩いて帰る」って素敵な思い付きを達成しようとハイになってますので、八郎坂へ激下り開始。分岐から2分くらい歩き葉っぱの隙間から称名滝の上部が少し見えました、チョット嬉しい。そして激しい下りがあり、緩い下りの長い直線(でも岩が多いので用心して歩く)、V字に曲がり急傾斜、この辺りで称名滝の全容が見えてきます。再びV字に曲がり、やや下りの長い直線(先ほどよりも地形的には急)です。9時24分に第2展望台を通過、なおベンチのある展望台は木が茂り滝が見えにくく、展望台から山側に歩いた場所からの称名代が見事です。第2展望台から下は九十九折(つづら折れ)の登山道です。段差が大きく岩がさらに苔むしており、スベスベの場所も多くあります。こんな雨の日ですが、登ってくる登山者とすれ違うようになり、20人くらいの団体さんもいました。県外から来た人でしょうか?富山県民なら雨の八郎坂こんやろうな~、思いながら明るく「こんにちは~、気を付けて」とか言いながら下りました。まぁ、ワシの方が気を付けんなあかんけど(既にワシ、フラフラでした)。9時51分に第1展望台を通過、ここが八郎坂で称名滝が最高に見える場所です。ただし、撮影ポイントしては少し山側に登った場所からの構図が一番いいとされています。八郎坂にある滝の展望場所は、ベンチなどを設置する広場の関係でベストポジションとチョットずれています。10時17分に標高 1150m地点を通過、ここからはちょっと見上げる称名滝が素敵です。室堂から弥陀ヶ原の紅葉は綺麗でしたが、称名滝周辺は紅葉にはまだまだでした。八郎坂登山口まで標高差 100メートル、もう少しって気分で歩き続けますが、ナカナカ着きません。登山道の傾斜も僅かに緩くなっているはずなのですが、山旅3日目なので(特に今朝の美松坂コースの影響か?)、フラフラ歩き、大きな段差をヨッコラショと降りる動作が上手くできません。登山道はかつてアスファルトで固めたような痕跡のある道(観光客用?)となりつつも、全然厳しい道が時おり現れます。最後はスロープかと思える道(登るときは、最初は楽勝的?)を歩き、10時33分に八郎坂登山口に到着、ふ~疲れました、足ガクガク。八郎坂下山口から登山口まで今回の所要時間 1時間52分でした。標準コースタイムが1時間10分とされているので、かなり遅い(コース倍率 1.6倍)です。ただでさえ下りに弱いのにスベスベ道でヘッピリ腰でした。
八郎坂下山口
八郎坂下山口
葉っぱの隙間から称名滝
葉っぱの隙間から称名滝
第2展望台から眺めた称名滝
第2展望台から眺めた称名滝
第1展望台から眺めた称名滝
第1展望台から眺めた称名滝
標高 1150m地点
標高 1150m地点
八郎坂登山口
八郎坂登山口
 
 八郎坂を下ると雨は降っていませんでした。雲の中を下っていたのかな?登山口から先は下界で、観光客の世界です。このまま称名平駐車場へ戻るか、寄り道して称名滝の見物するか迷いました。時間は十分あるので、称名滝へお散歩します。雨降ってないですが、称名滝いくと濡れるので雨具着用のまま、一眼レフも出さずに、スマホで撮影を継続。登山口から飛竜橋を渡り、称名滝園地へ行き、10分程称名滝を見物し引き返しました。10時52分に称名滝園地を出発、10時59分に大日岳登山口を通過、11時09分に称名平駐車場の愛車ストリームに到着。無事に大日連山縦走が終わりました。
 
2018年9月29日、称名滝(写真:2018年9月29日10時47分撮影)、称名滝園地から
2018年9月29日、称名滝
 

 
大日連山
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登山記録
初めての奥大日岳登山秋の大日平へ秋色、奥大日岳登山秋色、大日岳登山錦秋、大日連山縦走
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